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自然科学に現れる逆問題の数学解析及び数値解析

研究課題

研究課題/領域番号 11740061
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関京都大学

研究代表者

久保 雅義  京都大学, 情報学研究科, 講師 (10273616)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード逆問題 / 双曲型偏微分方程式 / pseudo-convex / Carleman評価 / 一意接続性 / 積分変換 / 波動方程式 / exact controllability
研究概要

双曲型偏微分方程式の係数を決定するという逆問題とり上げその解の一意性に対して、ある新しい観測領域の下で成立することが分かった.双曲型作用素に対しては本質的にpseudo-convexな領域にしか普通のCarleman評価が成り立たないためこの種の逆問題への適用は限界がある。この逆問題としての観測領域は,双曲型偏微分方程式の初期条件t=0,pseudo-convexでない境界に対する(pseudo-convexな境界の場合はすでに解決ずみであるが,双曲型の場合にはこの条件は医学・工学への応用を考えた場合非常に厳しいものとなっている.)境界条件及び時刻t=T>0における双曲型偏微分方程式の解の値(速度を含む)となっている.今回用いた方法は重層ポテンシャルによる積分変換により双曲型偏微分方程式を楕円型偏微分方程式に変える手法である.これはt=0とt=Tにおける条件を用いることで容易に変換できるものである.これにより方程式としては楕円型となるので任意のなめらかな曲面がpseudo-convexとなり取り扱いが容易になる.しかし問題として変換によって逆問題に境界特異点が出てきてしまい通常のCarleman評価は適用できない.これに対して最近得られた境界特異値込のCarleman評価を用いることで問題となる特異点を押さえることができた.この特異値込のCarleman評価は放物型に対しては以前から得られたいたが楕円型に対しては形式的に評価として確立してはいるが,有効な応用については例がなかった.楕円型偏微分方程式は任意の滑らかな曲面がpseucdo-convexとなるので単なる一意接続性については境界特異値込のCarleman評価を用いる必要性が生じないからである.一方今回の問題は双曲型偏微分作用素を積分変換で楕円型に変えたものに境界特異値が生じる逆問題のケースであったため楕円型に対する境界特異値込のCarleman評価が有効な手段となり,この逆問題の解の一意性を示すことができた.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 久保雅義: "Uniqueness in Inverse Hyperbolic Problems"Journal of Mathematics of Kyoto Univ.. (in press).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 久保雅義: "Carleman Estimates and Numerical Aspects for the Cauchy Problems for Elliptic Equations"Recent trends in inverse and ill-posed Problems,(VSP). (in press).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 久保 雅義: "Uniqueness in Invevse Hyperbolic Problems"J.Math Kyoto Univ.. (発売予定).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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