研究概要 |
本年度は,前年度の研究結果に基づき,離散最適化問題に対するアルゴリズムの枠組みを提案するとともに,これまでの研究結果を論文誌や学会にて発表した. 1.平成11年度の計画のうち,予定通りに終了しなかった部分については継続して研究を進めた. 2.前年度の結果を踏まえて,付値マトロイドの理論に基づいた,離散最適化問題に対する解法の枠組みを提示した.さらに,その手法を現実の大規模な問題に適用するために必要なアルゴリズムを開発した.特に,スケーリングという技法を用いた効率的な算法を提案した. 3.上記で得られたアルゴリズムをプログラム化し,その特徴を得るために実験により解析を行った.さらに,その結果を元にして,理論的な解析へ繋げようと試みている. 4.以上の成果を専門分野の研究者に紹介し,討論を通じてその意義を明かにし,学術論文として学術論文誌に投稿した.いくつかの結果についてはDiscrete Applied Mathematics,Advances in Applied Mathematicsなどの論文誌に掲載されており,その他の論文については現在審査中である.また,2000年8月の国際数理計画シンポジウム,2000年11月の京都大学数理解析研究所の研究集会など,国内外の学会にて研究結果を発表するとともに,他の研究者と有意義な討論を行った.2001年2月には研究のまとめを行うために,カナダ・ブリティッシュコロンビア大学のMcCormick教授を訪問し,数多くの議論を行った.
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