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ディラック方程式の境界値逆問題について

研究課題

研究課題/領域番号 11740111
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 大域解析学
研究機関九州大学

研究代表者

土田 哲生  九州大学, 大学院・数理学研究院, 助手 (10274432)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード境界値逆問題 / 散乱逆問題 / ディラック作用素
研究概要

3次元空間の滑らかな有界領域上で、電磁場に対応するポテンシャルをもつディラック作用素を考える。適当なポテンシャルの仮定のもと、標準的な表現の場合、定義域の4成分のうち、第1,2成分にディリクレゼロの境界条件をつけた適当な定義域で自己共役作用素になる。これより、第1,2成分のディリクレ境界値を与える境界値問題が一意的に解けるとき、その解の第1,2成分の境界値に対し、第3,4成分の境界値を対応させる写像(D-D map)が定義される。ここでは境界値逆問題のひとつとして、一意性、すなわちポテンシャルからこのD-D mapの対応の単射性を調べた。境界値の関数空間をCarderon projectorを用いて厳密に構成し、この順境界値問題が自然な関数空間で解けるようになり、D-D mapの定義も自然になった。
ポテンシャルに滑らかさを仮定し、複素幾何光学解(複素の周波数をもつ遠方で指数的に増大する解)の構成においてintertwining propertyといわれる性質を用い、一意性が証明された。また境界でスカラーポテンシャルが消えていないとき、D-D mapの表象の漸近展開を書きくだすことができ、境界において磁場とスカラーポテンシャルの同定が可能となった。また散乱逆問題と我々の境界値逆問題との関係を明らかにした。更に、一般の条件の下では、伝導体の逆問題における方法を応用しディラック方程式の特異解を構成し、その解の特異点を境界に近づける極限操作により境界のその点での同定が行われる。特異性を強くするに従い同定される導関数の次数も増える。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] G.Nakamara,T.Tsuchida: "Uniqueness for an inverse boundary value problem for Dirac operators"Communications in Partial Differential Equations. 25. 1327-1369 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] T.Tsuchida: "Uniqueness at the boundary for an inverse problem for Dirac operators"FUNKCIALAJ EKVACIOJ. (to appear).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Gen Nakamura,Tetsuo Tsuchida: "Uniqueness for an inverse boundary value problem for Dirac operators"Communications in Partial Differential Equations. (to appear).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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