研究課題/領域番号 |
11740158
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大阪電気通信大学 (2000) 札幌学院大学 (1999) |
研究代表者 |
原田 融 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (70238187)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ハイパー核 / 相互作用 / 原子核物理学 / 生成スペクトル / 中性子星 / シグマ粒子 / 核構造 / 生成反応 / 現象論 / グリーン関数 / チャネル結合 |
研究概要 |
1.ハイパー核におけるコヒーレントΛ-Σ結合の効果 (1)^4_ΛHeのA=4ハイパー核ではコヒーレントにΛ-Σ結合が現れることにより、0^+状態にさらに引力が加わる。そのため、^5_ΛHeの"overbinding"の問題を^4_ΛHeの"underbinding"の問題として捉え、これをコヒーレントΛ-Σ結合が解決できることを示した。 (2)コヒーレントなΛ-Σ結合は、^4_ΣHeに対して束縛エネルギーを小さくし、準位幅を狭くする。また(K^-,π^<【minus-plus】>)反応スペクトルに大きな影響を与えており、ΛとΣの散乱振幅による干渉をともなって、静止K^-によるKEKのデータとBNLのデータの間に見られた束縛エネルギーと幅の違いを説明できることを示した。 2.シグマハイパー核の連続スペクトルの研究 (1)シグマハイパー核の連続スペクトルは、シグマ粒子と原子核との相互作用を調べるための限られた情報のひとつである。特に(π^-,K^+)反応はポテンシャルの内側まで探ることが可能であると期待されている。また、軽い核の領域でのスペクトルは、シグマハイパー核が分子的な構造の可能性を示唆しており、連続スペクトルの理論的分析は極めて重要である。 (2)Σ^-粒子は、中性子星において質量を決定するために重要な要因となっている。また中性子星内部のバリオン組成は、Σ^-の1粒子ポテンシャルの性質に極めて敏感である。^<12>Cや^<28>Siを標的にしたスペクトルの理論的分析からは、Σ^-粒子のポテンシャルは斥力的であることが示されており、さらに分析が進められている。
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