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有限温度相転移近傍での中間子質量変化率の格子QCD計算

研究課題

研究課題/領域番号 11740159
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関広島経済大学

研究代表者

高石 哲弥  広島経済大学, 経済学部, 助教授 (60299279)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードケミカルポテンシャル / 格子QCD / 質量変化率 / 有限温度 / 格子QCD計算 / 有限密度 / 有限温度相転移 / カイラルシメントリー
研究概要

ケミカルポテンシャルによる質量変化率(質量をケミカルポテンシャルで微分した量)をメソン(擬スカラー、ベクター)に対して格子QCD計算によって求めた。ケミカルポテンシャルはアイソスカラータイプ(μ_d=μ_d)とアイソベクタータイプ(μ_d=-μ_d)の2種類を定義して、それぞれの質量変化率を求めた。当初、1次の質量変化率(1階微分量)を計算したが、この値は非常に小さく、ゼロとみなせることが分かった。そこで2次の質量変化率を計算し、以下のことが分かった。
(1)擬スカラーメソンの質量変化率
アイソスカラータイプに対する質量変化率は閉じ込め相では小さく、非閉じ込め相では大きい。これはゼロ温度では擬スカラーメソンは南部・ゴールドストンボゾンであり、その性質を保つため閉じ込め相では小さくなっているが、非閉じ込め相ではその性質はなく、大きな値となっていると考えられる。一方、アイソベクタータイプに対する質量変化率は閉じ込め、非閉じ込め相とも負の値で有限の大きさに留まっている。これは、アイソベクタータイプは南部・ゴールドストンボゾンの制限がなく、大きな値となっているものと思われる。
(2)ベクターメソンの質量変化率
ベクターメソンに対してはまだ統計量が足りなく、計算を進めているが、次のような傾向が見られる。閉じ込め相ではアイソスカラータイプに対する質量変化率は正の値であり、アイソベクタータイプに対しては負の値である。非閉じ込め相では特徴がフリークォーク計算と似ており、ベクターメソンは非ハドロン化していると思われる。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takaishi: "Effects of Chemical Potential on Hadron Masses in the Phase Transition Region"Nuclear Physics B (Proc.Suppl.). 83. 408-410 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Takaishi: "Chemical Potential Response of Meson Masses at Finite Temperature"Noclear Physics B (Proc.Suppl.). (発表予定).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] T.Takaishi: "Effects of chemical potential on hadron masses in the phase transition region"Nuclear Physics B(Proc.Suppl.).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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