研究課題/領域番号 |
11740189
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
竹下 直 東京大学, 物性研究所, 助手 (60292760)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 高圧 / 低温 / 単結晶 / 静水圧 / 超高圧 / 極低温 / クランプ式 / ブリッジマン型 / 小型 |
研究概要 |
従来のピストンシリンダー型高圧装置の発生圧力限界をはるかに高いものにする、改良型ブリッジマン方式の高圧装置の開発を行った。十分な静水圧性が確保でき、圧力発生の再現性が良く、かつ、比較的取り扱いやすい10万気圧程度、100mK以下での実験を見据えた新しい高圧装置を何とか実現したいと考え、開発を行った結果、最大発生圧力6万気圧(低温下)、最低到達温度120mKという、これまでの装置の限界をはるかに超える高圧装置の開発に成功した。これは静水圧性が高く、希釈冷凍機温度まで冷却が可能な高い高圧装置という条件下で考えると、これまでの発生圧力の限界を3倍程度高くしたことになる。また今後の改良によって、当初の目標である多重極限実験環境10万気圧、100mK以下の実現への足がかりも得ることが出来た。測定可能な物理量は今のところ電気抵抗と交流帯磁率である。実際の試料での測定も行い、ラダー系圧力誘起超伝導物質Sr_<14-x>Ca_xCu_<24>O_<41>の臨界磁場H_Cの測定では、大きな異方性を明確に観測することが出来た。これは従来のいかなる装置でも達成不可能である。またウラン系重い電子系物質UIn_3の測定も行い、絶縁体、金属その他、広範な物質において適用が可能であることを示した。この圧力装置の技術を公開していくことで、様々な研究分野における発生圧力限界を引き上げることが可能になり、各分野での圧力技術の底上げに多大なる貢献ができたと考える。
|