研究課題/領域番号 |
11740217
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山口 雅史 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80239912)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ボゾンピーク / 低エネルギー励起 / 光散乱 / 高圧 / 非線形性 |
研究概要 |
ネットワークガラスの光散乱スペクトルには、ボゾンピーク(あるいは、ボーズピーク)と呼ばれる、特有の低振動数モードが観測されることが古くからしられている。また、ガラスの熱伝導度には、10K程度の温度領域において、Plateauが現れることが知られている。この低周波数における振動モードと熱伝導度の異常は、ガラスにおいて普遍的に見られ、また、熱伝導度のPlateauは、局在振動の存在により説明されるが、Plateau以上の温度領域での熱伝導度の増加は、未知のままである。この点を明らかにするためにネットワークガラスであるアモルファスGeS_2について、ダイアモンドアンビルセル(DAC)を用いて圧力下における、Raman散乱及び、Brillouin散乱実験を行い、ボゾンピーク及び、音響モードスペクトルの圧力依存性を調べた。ボゾンピークの周波数は、圧力の増加に伴い高周波数側への大きなシフトが観測された。音響フォノンに関しては、Thurston and Bruggerらにより求められた、音速の圧力依存性を用いた3次非線形弾性率の決定法が知られている。我々は、この方法を拡張し、強局在振動に由来するボゾンピークの周波数シフトから、局在振動と音響フォノンの非線形相互作用の大きさを見積もった。この相互作用は、強局在モードのHopping Processに対応し、その大きさは音響フォノン同士の3次非線形相互作用に比べ、20倍以上大きいことがわかった。このことは、ボゾンピークに関係する強局在モードのポテンシャルの非線形性が大きいことを示しており、熱伝導度のPlateau異常の温度領域での増加が局在モードのHopping過程により引き起こされる可能性を示唆する。
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