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原子の光学的プローブを用いた超流動ヘリウムの量子物性の検出実験

研究課題

研究課題/領域番号 11740248
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理学一般
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

森脇 喜紀 (森脇 善紀)  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (90270470)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードレーザー分光 / 液体ヘリウム / 液体ヘリウム3 / イオン原子分子衝突 / ヤーンテラー効果 / アルカリ土類原子 / 液体ヘリウム-3 / イオン原子衝突 / ヤーン-テラー効果 / イッテルビウムイオン / エキシマー / 低温
研究概要

(1)液体^3He中でのアルカリ土類原子のスペクトルの測定
Ca原子4s^<21>S_0-4s4p^1P_1,4s4p^3P_J-4s5s^3S_1遷移について、液体^3He中と^4He中での励起スペクトル、発光スペクトルを測定しその解析を行った。どちらの遷移でも^3He中ではHe中に比べて、スペクトル線幅及び真空中での遷移周波数からのピーク位置のシフトの量がともに非常に大きくなっている。特に主量子数が変化する遷移の励起スペクトルでは^4He中ではシフトが+1900cm^<-1>であるのに対して^3He中では+1200cm^<-1>であり大きな違いがある。これらのスペクトルを説明するために、液体He中では原子が価電子間のパウリの排他律による斥力によりバブルを形成し、そのバブル表面が球対称(breathing)、双極子、四重極子…型の振動をすると仮定するバブルモデルを導入した。このモデルによる解析により、^4Heと^3Heでの差異は分子振動論での換算質量の違いを反映した所謂同位体効果に起因するのではなく、原子量の小さいHeでは液体状態での数密度は物質波の広がりによって決まっており^3Heと^4Heでは数密度が1:1.4となっていること、及び、^3Heはフェルミオン、^4Heはボゾンであり統計性の違いによりその液体の表面張力が大きく異なっていることがスペクトルの違いの原因であることが示された。すなわち液体^3He、^4He中での原子のスペクトルには両液体の量子液体、量子統計性の違いが顕著に現れていることが分かった。
同様に他のアルカリ土類原子Mg,Sr,Baについても液体^3He,^4He中でのスペクトルの測定ができている。特に、Mgではその発光スペクトルでは液体He同位体間での傾向が他の原子とは異なっており、これは励起状態ではMg^*He_nのようなエキサイプレックスを形成しているために分子振動論での同位体効果が現れている考えられる。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Moriwaki,Y.Matsuo and N.Morita: "Fine Structure Changing Collisions in Ca^+-He and Sr^+-He System,"Journal of Physics B : Atomic, Molcular,and Optical Physics. 33. 5099-5108 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Moriwaki and N.Morita: "Spectroscopic study on Yb^+ ions in liquid helium"The European Physical Journal D. 13. 11-20 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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