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土壌水水質データによる水循環変動の復元に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 11740268
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 気象・海洋物理・陸水学
研究機関広島大学

研究代表者

山中 勤  広島大学, 総合科学部, 助手 (80304369)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード水循環 / 古環境復元 / トレーサー / 土壌水分 / 蒸発散 / 地下水涵養 / 大気水輸送 / 安定同位体
研究概要

土壌水水質から水循環変動情報を抽出するための前段階として、入力としての降水の安定同位体組成の変動要因を既存データセットをもとに解析した。その結果、deuterium excess parameterが降水の起源域を、δ値が大気水輸送の経路を同定するのに利用できることが明らかとなった。また、従来指摘されていた温度や降水量による同位体組成の変化は我が国では普遍的に見られるものではなく、これらの変動の復元における同位体の利用は制約を受けることが分かった。
草地圃場における微気象・土壌水文観測ならびに降水・土壌水の水質モニタリングの結果からは、土壌水は基本的に降水の安定同位体組成を保存していること、また乾燥期には変質される度合いが大きいが、その程度は土壌面からの蒸発量に依存していることが見出された。土壌水中の塩素イオン濃度の鉛直プロファイルからは、土壌水のDatingが可能であることが示され、土壌水分プロファイルとあわせて地下水涵養量の評価が可能であることが明らかとなった。
以上の結果から、安定同位体組成や無機イオン濃度等の土壌水水質をトレーサーとして用いることにより、土壌ボーリングデータから、蒸発量・地下水涵養量・降水起源・大気水輸送経路などを含む水循環様式の変動を復元できることが確認され、そのための解析スキームが構築された。しかしながら、植物蒸散による土壌水水質変化に関しては不確定な要素が残され、また精密な定量的評価を行うためには解析スキームのさらなる改良が必要であることが認識された。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yamanaka,T.,J.Shimada and K.Miyaoka: "Time-space structures of variations in the stable isotopic compositions of summer rainfall over the Kanto Plain, Japan."EOS Trans.AGU. 81(22). WP51 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 山中勤: "デジタル式ヒートパルスセンサーによる樹液流速測定"地下水学会誌. 41・4. 307-318 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 山中勤: "Testing an energy balance model for the simultaneous estimation of actual evaporation and soil moisture conditions"Journal of Groundwater Hydrology. 42・1(印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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