• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

日本・東アジアの中・古生界テクトニズムに関する構造地質学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11740278
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 地質学
研究機関名古屋大学

研究代表者

束田 和弘  名古屋大学, 博物館, 助手 (80303600)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード飛騨外縁帯 / 構造帯 / 福地 / 高山北東方 / カタクレーサイト / 美濃帯北縁部 / 左ずれ / 西南日本内帯 / 上部古生界 / 紡錘虫化石 / 手取層群栃尾累層
研究概要

飛騨外縁帯は,大陸地殻からなる飛騨帯と,付加体からなる美濃帯の間に狭長に分布する構造帯であり,西南日本のテクトニクスを考察する上で,きわめて重要な地帯である.昨年度までの研究により,飛騨外縁帯の古生界整然相には,高山北東方型・福地型の2つのタイプの層序が識別でき,それぞれ,別々の古生物地理区で形成されたことが判明した.さらに,岐阜県高山市から上宝村福地にわたる範囲の綿密な地質調査の結果,高山北東方型・福地型両層序は,白亜系手取層群を挟んで明瞭に分布域を分かち,福地型層序と手取層群は,顕著な左ずれのカタクレーサイト帯を介して接することが判明した.今年度は,飛騨外縁帯の層序・構造学的研究とともに,美濃帯北縁部の構造解析も併せて行った.飛騨外縁帯については,岩相層序に曖昧な点が多かった福地型層序の上部古生界について,詳細な野外地質調査を元に層序の再検討を行った.その結果,福地型層序は,下位より,デボン系福地層(石灰岩相),石炭系一ノ谷層(石灰岩相),ペルム系水屋が谷層(砕屑岩相),ペルム系空山層(火山砕屑岩相)の4層から構成され,それらの上に時代未詳の柏当層(苦鉄質岩類)が衝上していることが明らかとなった.美濃帯北縁部については,岐阜県丹生川村から上宝村新穂高にかけて顕著なカタクレーサイト帯を見いだし,その運動像解析の結果,カタクレーサイト帯に沿って中角から低角左ずれの構造運動があったことが判明した.このカタクレーサイト帯は白亜紀最末期の火山岩類に不整合で覆われるため,その活動は白亜期末には終息していた.美濃帯北縁部と飛騨外縁帯の左ずれカタクレーサイトは同時期に形成された可能性が高く,このことは,白亜紀の左ずれテクトニクスによって飛騨外縁帯が形成された(即ち,西南日本内帯の原型が完成した)ことを強く示唆する.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kazuhiro TSUKADA and Yasushi TAKAHASHI: "Redefinition of the Permian strata in the Hida-gaien Tectonic Zone, Fukuji area,Gifu Prefecture, Central Japan"Journal of Earth and Planetary Science, Nagoya University. Vol.31. (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 束田和弘: "岐阜県上宝村・飛騨外縁帯水屋ヶ谷層と空山層の層位関係,および空山層の時代について"地質学雑誌. 第105巻第7号. 496-507 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi