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共役π電子系のさまざまな光学的性質に対する電子・振動相互作用の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11740313
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理化学
研究機関東京大学

研究代表者

鳥居 肇  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (80242098)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード共役π電子系 / 光学的性質 / 電子・振動相互作用 / 分子振動 / 赤外・ラマン強度 / 超分極率
研究概要

電子・振動相互作用は,共役π電子系の分子振動を扱う際に最も重要な問題の1つである。近年においては,電子相関の効果を取り入れた電子波動関数を用いて,共役π電子系の分子振動を数値計算できるようになり,電子・振動相互作用の定量的評価という点に関しては,解決の方向に向かっている。しかし,共役π電子系における電子-振動相互作用に対する理解を深めるためには,振動力場(スペクトルの横軸)のみではなく,赤外・ラマン強度(スペクトルの縦軸)にも注目する必要がある。また,共役π電子系分子が持つさまざまな光学的性質に対する分子振動の寄与を考察する際にも,電子・振動相互作用に対する理解が重要な鍵になる。本研究では,このような考察に基づき,平成11年度に引き続いて以下の2点について研究を行った。
(1)赤外・ラマン強度に関係した,分子振動に伴う電子構造変化の解析 平成11年度までに考案・拡張した理論手法・モデルを総合的に適用して,chrysene radical cationなどの大きな共役π電子系分子について,主に赤外強度に関係した電子構造変化を理論的に検討した。その結果,これらの分子系における電子・振動相互作用の様子を明確にすることができた。
(2)共役π電子系のさまざまな光学的性質と電子・振動相互作用の関係の解析 共役π電子系分子が持つさまざまな光学的性質を記述するのに重要な,超分極率に対する分子振動の寄与を検討するために考案した,intensity-carrying modesの理論を用いて,レチナールシッフ塩基などの分子を例とした理論的解析を行った。電子構造の違いによる非線形光学的性質の相違について,典型例を基準とした分類わけの指針を得ることができた。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Torii: "Intensity-carrying vibrational modes important for nonlinear optical properties derived from algebraic properties of intensity formulas"Nonlinear Optics. 26. 123-130 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] H.Torii: "Model Hamiltonioan Approach to the Infrared Intensities of Charged Cojugated π-Electron Systems"J.Phys.Chem.A. 104(2). 413-421 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] H.Torii: "Low-Wavenumber Vibrational Dynamics of Liquid Formamide and N-Methylformamide Molecular Dynamics and Instantaneous Normal Mode Analysis"J.Phys.Chem.A. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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