研究課題/領域番号 |
11740394
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 群馬工業高等専門学校 |
研究代表者 |
出口 米和 群馬工業高等専門学校, 物質工学科, 助手 (20300535)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 光機能性分子 / アゾベンゼン誘導体 / 光異性化反応 / 人工二分子膜フィルム / サイクリックボルタンメトリー / 光スイッチング素子 / 生体内電子移動反応モデル / アゾベンゼン分子 / ジアリールエテン分子 / 光異性化 / 人工分子膜フィルム |
研究概要 |
昨年度までの研究で電極修飾用の膜にポリイオンコンプレックス型の人工二分子膜脂質を用いる事で、アゾベンゼン誘導体を修飾膜中に安定に固定化した混合二分子膜修飾電極を作製することが可能であることを明らかにした。 本年度は昨年度の研究により得られた電極作製手法を用いて修飾した電極を用い、電極表面に紫外光を照射し、紫外光照射前後でのサイクリックボルタンメトリー(CV)法による測定を行い、アゾベンゼン分子の電気化学応答と光異性化挙動の関係について検討を行った。 修飾電極表面に紫外光を照射する前のCV測定では固定化されたアゾベンゼン誘導体に由来する一対の酸化還元応答が観測された。修飾電極表面に紫外光を所定時間照射した後に同様の測定を行うと、二対の酸化還元応答が観測され修飾電極の電気化学応答に光依存性がみられた。 光照射前後での電気化学応答について詳細な検討を行った。光照射後に観測される二対の応答のうち一対の応答は光照射前の測定でも観測されていることがわかった。光照射後に新たに観測される応答に注目して検討を行った。その結果、新しい応答は明らかな光依存性(紫外光照射後にのみ発現する)を持つこと、および一対の酸化還元応答であることがわかった。 光照射前にはフィルム中に固定化されたアゾベンゼン誘導体のtrans体に由来する応答が、光照射後にはフィルム中でtrans体からcis体へと異性化したアゾベンゼン誘導体のcis体の電気化学応答が新たに発現され、trans体、cis体に由来する二対の電気化学応答が観測されることが明らかとなった。 以上のように本研究は、作成した修飾電極が電気化学的に応答しない状態(光照射前)をOFF、応答する状態(光照射後)をONとして考えると、作成した混合二分子膜修飾電極が、光により電流を制御可能な光機能性材料として有用であることを明らかにした。 さらに本研究ではフィルム形成分子に生体膜類似の人工二分子膜脂質を用いているという特徴があり、構築した修飾電極系を用いる事で光応答能を有する生体内電子移動反応モデルへの応用と発展が期待できる。
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