研究課題/領域番号 |
11740444
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
浅田 哲弘 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90263201)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 細胞板 / 細胞壁 / 小胞輸送 / 微小管 / 細胞質分裂 / 隔膜形成体 |
研究概要 |
細胞板成分輸送の担い手を探索する目的で、タバコ培養細胞BY-2がもつキネシン関連遺伝子の細胞周期における発現を解析した(Matsui,Collings,and Asada Protoplasma[special issue]in press).その結果、細胞板形成時のBY-2細胞には、少なくとも6種類のキネシン関連遺伝子が細胞板形成時に高発現していることが判明し、細胞周期における発現変動だけから細胞板成分輸送を担うタンパク質の候補を割り出すことは困難と考えられた。そこで、各キネシン様タンパク質を特異的に認識する抗体を用いて細胞板形成時のBY-2細胞を染色したところ、一つのキネシン様タンパク質(TBK5)に対する抗体が、細胞板小胞が蓄積する隔膜形成体赤道面を染色することが明らかになった。TBK5は、分裂期特異的に発現誘導される他のキネシン様タンパク質とは異なり、細胞周期を通じて高発現しており、間期の細胞では、核内、及び細胞質中に分布していた。細胞内TBK5の機能阻害を目的としてTBK5のカルボキシル基末端領域を過剰発現する形質転換BY-2株を作成し、解析したところ、その株では、細胞壁除去後の細胞壁再生能が著しく低下していることが明らかになった。この結果は、TBK5'の機能が細胞壁成分分泌と密接に関係していることを示している。本年度はその他、隔膜形成体における小胞輸送により細胞板に供給されるカロース合成酵素の有力候補として、分裂期に転写産物蓄積量の著しい増加がみられるグルカン合成酵素関連遺伝子GLUC1、GLUC2を見い出した。
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