研究課題/領域番号 |
11740469
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
高橋 一彦 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (40302955)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | SINE / レトロポゾン / シクリッド / 系統関係 / タンガニイカ湖 / マラウィ湖 / 適応放散 / SIME |
研究概要 |
マラウィ湖およびタンガニイカ湖産カワスズメ科魚類の各族の代表種からゲノムDNAライブラリーを構築し、AFCファミリーに特異的な配列をプローブとして用い、SINE配列を含むクローンを単離した。その後、単離された遺伝子座に挿入されているSINE配列が他の様々な種に存在するか否かを指標に系統的な解析をPCRを用いて行った。その結果、タンガニイカ湖産カワスズメ科魚類では主要なグループ間の4つの類縁関係が明らかになった。また、数百万年前に起こったincomplete lineage sortingの痕跡と考えられるSINE挿入パターンの矛盾が系統樹上のある特定の位置に観察されたことから、その時点で爆発的な適応放散が生じ、主要なグループが急速に分化したことが確認された。また、マラウィ湖の本科魚類においては、non-mbunaと呼ばれる砂地に住む種のほとんどからなるグループが単系統群を形成することが明らかになった。さらに興味深いことは、マラウィ湖のnon-mbunaグループ内の種間にSINEの挿入の有無に関する多型が共有されていたことである。本現象はincomplete lineageもしくは種間交雑が原因である可能性が考えられたが、タンガニイカ湖においてincomplete lineage sortingが起こったと推定された時期よりも非常に最近に起こったもので、そのために現在も多型が維持されていると考えられた。
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