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未咬耗永久歯を用いた日本人の歯の時代変化と地域差に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11740476
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人類学(含生理人類学)
研究機関東北大学

研究代表者

鈴木 敏彦  東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (70261518)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード日本人 / 永久歯 / 歯冠計測値 / 歯冠形質 / 時代変化 / 咬耗
研究概要

本研究では,咬耗によって形態変化が起こる以前の永久歯のみを分析することで歯冠形態の特性を形質人類学的視点から探ろうとするものである。
今年度は国立科学博物館,東京大学総合研究博物館および九州大学大学院に保管されている古人骨資料に関し,観察対象を拡大してデータ採取を行った。
歯冠計測値に関して,以前に他の研究者によって発表された平均値と比較したところ,縄文・渡来系弥生集団においては歯冠厚については差が認められなかった反面,歯冠幅は切歯部で約0.3mm,臼歯部では約0.6mm,未咬耗永久歯の方が大きい値を示した。しかし,渡来系弥生人集団の歯が縄文人よりも大きいサイズを持つことに変わりはなかった。古墳時代以降の集団については資料数が若干不足するが,歯冠厚・歯冠幅共に既に発表された計測値との差は認められなくなった。
非計測的形質に関しては,今回の研究で設定した観察項目に関する限りSundadont-Sinodont間の相違点として従来の研究で提示されているものの他には明瞭な差が認められなかった。
地域差に関しては統計的分析に耐えうる十分な資料数が得られなかったため,結論を保留した。
また,今年度は新たな計測項目として臼歯の咬頭間距離を設定し,計測を開始した。これは咬耗が進行した歯では計測不可能であり,未咬耗永久歯から得られる重要な特性と言えよう。1本の歯を用いるだけで咬頭配置状態のプロポーションが考慮できることから,多数歯が残存しにくい古人骨資料の分析手段として寄与できるものと考えられる。次年度以降の研究に継続する予定である。
今年度,この研究成果の一部は,第54回日本人類学会大会(2000年11月)で発表した。更に,いくつかの幼児古人骨の報告書において本研究の計測データを用い,また1体の幼児古人骨の形態的分析結果に関する論文中でもこの成果を集団比較に応用し,現在投稿準備中である。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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