研究課題/領域番号 |
11750011
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西堀 英治 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10293672)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 金属内包フラーレン / Sc@C_<82> / La@C_<82> / マキシマムエントロピー / フラーレン / 粉末解析 / 放射光 / 構造解析 / 電子密度 / マキシマムエントロビー |
研究概要 |
金属内包フラーレンSc_3@C_<82>の構造を、放射光粉末回折法により得たデータを構造解析の手法としては非常に新しいMEM/Rietveld法により解析した。その結果、世界で初めて3個原子を内包した金属内包フラーレンの構造を解明するのに成功した。得られた結果は、理論家も予想できなかった非常に驚くべきものであった。理論家は、フラーレン・ケージ内に3個のSc原子は別々のケージ近くの安定点に存在するとの予測であったが、実際に解析された結果では、フラーレン・ケージ内の3個のSc原子は非常に強い結合をした、ほぼ正3角形上のクラスターを形成していることが分かった。フラーレン・ケージ内にクラスターが見出されたのは、世界で初めてである。3個のSc原子はクラスターを形成することにより、あたかも一個の原子のように振舞うことが出来る。そのために、Sc_3@C_<82>は1個入りの金属内包フラーレンと同様の生成機構により、合成されているものと思われる。今回の研究結果は、今後の多原子を内包した金属内包フラーレンの合成に関して、非常に大きな指針を与えて行くことになるものと思う。 金属内包フラーレンSc_3@C_<82>の構造解明に成功したので、さらに研究を発展させるために、新たな研究の方向性を見出すために、幾つかの試みを行っている。第1は、IPR(Isolated Pentagon Rule:孤立五員環則)が、どの程度普遍的な規則であるかを確かめる研究である。そのためには、IPRを破る可能性のある金属内包フラーレンを合成し、構造を解く事である。第2の方向性は金属を内包するのではなく、例えば、分子を内包するフラーレンを新機能材料として開発する事である。現在、この2つの方向性に沿った試験的研究を精力的に行っている。将来、新しい研究テーマとして発展させたい。
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