研究課題/領域番号 |
11750024
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
表面界面物性
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
三宅 晃司 筑波大学, 物理工学系, 助手 (30302392)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 分子算盤 / 分子ネックレス / シクロデキストリン / STM / AFM / 分子間相互作用 / フォースカーブ / 凝着力 / 形成過程 / 構造解析 |
研究概要 |
昨年度の結果より、分子ネックレス内のCyD分子の配列構造を制御するためには、まずCyD分子間の相互作用を評価し、制御することが重要であることがわかった。そのため、本年度はCyD分子間相互作用、およびCyDとゲスト分子との間の相互作用を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いてフォースカーブを測定することにより評価することを試みた。 まず始めに、HOPG上にCyD自己組織化膜を作成し、AFMを用いて大気中でフォースカーブを測定し、凝着力に注目することで、CyD分子間相互作用の評価を試みた。その結果、ホスト分子種の違いにより、凝着力に変化が見られた。さらに、ゲスト分子を加えた場合にも凝着力に変化が見られた。これらの結果は、ホスト分子種およびこれらにゲストを加えることによる分子間相互作用の変化が、凝着力の変化となって表れたものと考えられる。以上の結果から、AFMを用い、分子間の相互作用を評価できる可能性が示唆された。 続いて、CyD分子-ゲスト分子間の相互作用をより詳細に調べるために、溶液中におけるフォースカーブ測定を行った。その結果、観察される凝着力の成分を、水分子特有の氷角構造に起因する相互作用、溶媒和に起因する相互作用、CyD分子-ゲスト分子間のイントリンジックな相互作用とに分解して、詳細に検討することが可能になった。 以上の結果は、分子ネックレス内のCyD分子の配列構造を制御する際の礎となると期待され、今後は、求める分子操作に対応した配列構造の作成が可能になると期待される。
|