研究課題/領域番号 |
11750038
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西澤 典彦 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (30273288)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | スクイズド光 / 量子光学 / 光ファイバ / 超短パルス光 / 量子雑音 / 非線形光学効果 / ビーム伝搬法 |
研究概要 |
1.非対称ファイバループミラーを用いた光子数スクイズド光の生成 超短パルスファイバレーザー、光ファイバ、偏光光分岐器を用いて分岐比を変化させることのできる非対称ファイバループミラーを構成し、光子数スクイズド光の生成実験を試みた。実験の結果、入出力特性が平坦になるところで光源の雑音が低減されることが確認できた.又、分岐比やファイバ長、入射光強度を調整し、実験を行った結果、ショット雑音レベルを若干下回る揺らぎの低減を観測することができた.又、数値解析と実験結果とを比較し、両者がほぼ一致することを確認することができた. 2.非線形偏光干渉計を用いた光子数スクイズド光の生成 上記1のファイバループミラーでは、空間的に光を正確に重ね合わせる必要があるため、高度のスクイズド光を安定に生成することが難しかった.そこで、長さと特性の等しい偏波保持ファイバを直交させて接続することで構成される非線形偏光干渉計を新たに考案した.この生成系では、空間的な光の重ね合わせを用いずに、光ファイバを通すだけで二つのパルス光を高精度に干渉させることができる.まず、光ファイバにおけるパルス光の伝搬特性を量子論的に解析し、非線形偏光干渉計における光子数スクイズド光の生成の数値解析を行った.その結果、最大で13dBの光子数スクイズド光を生成することができることが分かった.又、入出力端に設置した波長板を調整することによって、二つの異なる入出力特性を得ることができることが分かった. 更に超短パルスファイバレーザーと偏波保持光ファイバ等を用いて実験系を構成し、光子数揺らぎの抑圧実験を行った.その結果、入出力特性が平坦になるところで光源の揺らぎがショット雑音レベルまで抑圧されることが観測された.又、数値解析と一致した特性が得られることが分かった.現在、光子数スクイズド光の生成を目指して実験を進めている.
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