研究課題/領域番号 |
11750043
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
興 雄司 九大, システム情報科学研究科, 助教授 (10243908)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 熱レンズ分光法 / 非線型ラマン分光法 / 誘導ラマン散乱 / 水素ガス検知 / 環境計測 / Nd:YAGレーザー |
研究概要 |
本研究の目的は、申請者がこれまで行なってきた小型の非線型ラマン分光と誘導ラマン散乱を組合わせた新しい非線型ラマン分光法をガス分析において、新しい手法である「熟レンズラマン分光法」を提案し、その開発を日指すものである。 この方法では発生した音響(圧力波)を直接検知せずに、発生時の圧力分布がある地点に検出用レーザー光を透過して、そのレーザー光の変移で間接的に音響の発生を検出する。これまでにHe-Neレーザーを用いて、微量水素ガスから発生する熱レンズを測定し、実際に「熟レンズラマン分光法」が微量ガス検知に有用であることを、はじめて示すことに成功した。 本年度得られた主な研究成果は以下の通りである。 1.熱レンズラマン分光法を行なうための試料ガスセルなどを作製し、プローブ用レーザーとしてHe-Neレーザーを用いた実験設備の試作などを完了した。 2.さらに水素ガスを微量に含む試料ガスに対し、Nd:YAGレーザーの2倍波とその誘導ラマン散乱ビーム、及び、プローブレーザーを同一地点に集光し、非線形ラマン分光過程における熱レンズ効果の発現を確認した。 3.さらに、装置のアライメントと最適化し、水素ガスについて12ppmの検知下限を示し、今後低濃度測定に適用可能であることを示した。 4.同時に信号の検知下限を制限するノイズの問題を明らかにし、プローブレーザーの必用条件の検討や、最適な信号処理系の設計を行なった。
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