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高温におけるNi基超合金の超高サイクル疲労強度に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750085
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機械材料・材料力学
研究機関鹿児島大学

研究代表者

陳 強  鹿児島大学, 工学部, 助手 (30264451)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードNi基超合金 / 高温 / 超高サイクル / 疲労 / 高温疲労 / 超音波疲労 / 超高サイクル疲労
研究概要

Ni基超合金の超高サイクル(10^8回〜10^<10>回)における疲労強度におよぼす高温環境、微視組織および研削加工の影響を調べるため、室温と高温(500℃)下で超音波疲労試験(発振周波数=19.5KHz,応力比=-1,断続方式)を行った。また,比較のため、室温と高温(500℃)下で10^8回までの回転曲げ疲労試験をも行った。
得られた結果はまとめると以下のようになる。
1.超音波疲労試験と回転曲げ疲労試験の結果から明らかであるように,いずれの温度においても,試験法による疲労寿命およびき裂伝ぱ速度の相違はほとんど認めなかった。すなわち,本研究において超音波疲労試験におけるひずみ速度の影響は小さいことがわかる。したがって,超音波疲労試験法の有効性が認められる。
2.本合金の場合,低サイクル域では疲労強度は室温より高温の方が低く,10^6回以上の高サイクル域になると逆に疲労強度は室温より高温の方が高い。
3.超高サイクル域での疲労限度は,10^7回でのそれとはほとんど変わらなかった室温の結果に対して高温の場合10^7回での疲労限度よりはるかに低下している。その原因は疲労破壊メカニズムの違いにある。すなわち,高温の場合,低・高サイクル域ではき裂がすべり帯から発生しており,超高サイクル域になるとき裂が粒界から発生している。
4.超高サイクル域では,CBN研削加工により生じた硬い加工変質層や圧縮残留応力のため,室温での疲労強度はかなり上昇したのに対して高温での疲労強度はあまり影響受けなかったかむしろ加工傷によりき裂の発生がやや早まり、その結果疲労強度は若干低下した。
5.本実験の範囲では,室温と高温のいずれの場合においても材料内部の欠陥や介在物に起因する内部破壊が起こった跡は観察されなかった。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 陳強: "インコネル718の中高温における疲労き裂の発生および伝ぱ挙動"日本機械学会論文集A. 65・637A. 1954-1961 (1999)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 陳強: "Ni基超合金の疲労強度に及ぼす研削加工の影響"日本機械学会2000年度年次大会講演論文集. 007-1. 403-404 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 陳強: "Ni基超合金の超高サイクル疲労特性"日本機械学会北陸信越支部第37期講演会論文集. Vol.III. 149-150 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 皮籠石紀雄: "Fatigue strength of Inconel 718 at elevated temperatures"Fatigue & Fracture of Engineering Materials & Structures. Vol.23. 209-216 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 陳強: "Ultrasonic fatigue strength in Inconel 718"Proceedings of Fifth International Special Emphasis Symposium on Superalloys 718,625,706 and Derivatives. (in press). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 陳 強: "インコネル718の中高温における疲労き裂の発生及び伝ぱ挙動"日本機械学会論文集(A). 65・637. 1954-1961 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 陳 強(Q.Chen): "Evaluation of fatigue crack growth rate and lite prediction of Inconel 718 at room and elevated temperatures"Materials Science and Engineering A. 277(No.2). 250-257 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 陳 強: "Ni基超合金の疲労強度に及ぼす研削加工の影響"日本機械学会北陸信越支部第37期講演会論文集. 007-1. 403-404 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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