研究課題/領域番号 |
11750167
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
張 興 九州大学, 機能物質科学研究所, 助手 (40236823)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 非定常短細線法 / 高温融体 / 熱伝導率 / 熱拡散率 / 溶融ポリマー / 溶融炭酸塩 |
研究概要 |
本研究は、申請者らが開発してきた新しい非定常短細線加熱法を用いて、シリコン単結晶成長やプラスチック形成製品などに不可欠である溶融シリコンや溶融ポリマーなど様々な高温融体の熱伝導率と熱拡散率を測定することを目的としたものである。本年度に得られた主要な成果を以下に列挙する。 1.前年度に引き続き住友化学工業株式会社から提供された9種類のポリマー、低密度ポリエチレンF218・OおよびL705、直鎖状低密度ポリエチレンFS150およびGA701、ポリプロピレンホモポリマーD101、ポリプロピレンランダムコポリマーS131、ポリプロピレンブロックコポリマーAD571、ポリスチレンE183およびポリカーボネート301・6の追加実測を行った。固体領域から熱分解温度まで、熱伝導率(誤差±1%以内)および熱拡散率(誤差±5%以内)の温度依存性を明らかになった。その結果、結晶性ポリマー(ポリエチレンおよびポリプロピレン)において、熱伝導率および熱拡散率は溶融状態で一定、固体状態で温度の低下とともに大きくなる。非晶性ポリマー(ポリカーボネートおよびポリスチレン)において、熱伝導率の値は温度依存性をもたず一定である。熱拡散率は溶融状態、ガラス状態でそれぞれ一定であり溶融状態の値の方が小さい。 2.スパッタ装置を用い、プローブに耐久性、耐熱性、耐食性のある絶縁被膜(高純度アルミナAl_2O_3)を施すコーティング実験を行った。その結果、スパッタ装置の特性に対応して、良質な被覆膜を形成するための槽内圧力、キャリアガス流量、酸素ガス濃度などについて最適な条件が明らかになり、高温に適用できるセラミックコーティングの技術を確立した。 3.絶縁被覆されたプローブを用い、溶融炭酸塩(Li_2CO_3/K_2CO_3およびLi_2CO_3/Na_2CO_3)の熱伝導率の実測を行った。550℃から750まで熱伝導率(誤差±5%以内)の温度依存性を明らかになった。
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