研究課題/領域番号 |
11750271
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
小島 信晃 豊田工業大学, 工学研究科, 助手 (70281491)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | フラーレン / アモルファスカーボン / カーボン / 超格子構造 / 太陽電池 / 窒素ドーピング / ラジカル・ビーム / 複合膜 |
研究概要 |
フラーレン薄膜への窒素ラジカル・ドーピングを検討した結果、窒素イオン衝突によりフラーレン分子が破壊してアモルファスカーボン化することを見出した。C_<60>フラーレンの光学バンドギャップは約1.7eVであり、窒素ラジカル・ドーピングによりアモルファス化した膜の光学バンドギャップは約1.0〜1.6eVであった。そこで、このアモルファス化の現象を利用して、窒素ラジカル・ビームをシャッターでオン、オフして断続的に供給することで、アモルファスカーボン/フラーレン超格子構造の作製を試みた。昨年度は、アモルファスカーボン層とフラーレン層の相互拡散が問題となったが、この原因が、窒素ラジカルのビームの切れが悪いためであることを明らかにして、手法の改善を行なった。 改善した手法で、厚さ0.6〜4.0nm程度のフラーレン、アモルファスカーボン層を45周期積み重ねたアモルファスカーボン/フラーレン超格子構造を作製し、その構造をX線回折法により評価した。作製した膜は、設計通りの周期構造が実現できていることが確認できた。 また、超格子構造と、アモルファスカーボン/フラーレンを1層ずつ積層した構造の光吸収スペクトルを測定して比較した。その結果、吸収端のブルーシフトやスペクトル形状の変化が観測され、超格子構造によりバンド端電子状態が変化していることが示唆された。 この超格子構造をカーボン系太陽電池に応用することで、光電変換効率を改善することができると考えられる。
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