研究課題/領域番号 |
11750291
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤井 龍彦 大阪大学, 基礎工学研究科, 講師 (40238530)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 酸化物高温超伝導 / SQUID / 高透磁率材料 / 生体磁場計測 / S / N向上 / 心磁計測 / 磁気レンズ / 磁場集束 / シミュレーション / グラジオメータ |
研究概要 |
酸化物超伝導体を用いたSQUIDは、その性能が年々向上し、金属超伝導のそれに匹敵する様になり、様々な応用に用いられるようになった。しかし、現状では大がかりなシールドルーム、もしくは磁気シールドが必要である。 そこで、SQUID素子の直下に高透磁率材料の円盤を配置し、そこに磁気信号を集束させてSQUID素子に検知させる方法を採った。磁気レンズの高透磁率材料としてパーマロイを用い、大きさは直径5mm厚さ1mmとした。この磁気レンズを用い、微少磁場測定を行った結果、測定信号のS/Nに約3倍の向上が確認できた。この原因として当初は高透磁率円盤が磁気信号を集束したものと考えていたが、計算機シミュレーションの結果、信号磁場の集束効果よりは、磁場信号に垂直方向の磁気ノイズが磁気レンズに集まり、結果としてノイズ成分のSQUID流入を阻止できることがわかった。 この磁気レンズを用いることにより、磁気信号のS/N向上はもちろん、大がかりな磁気シールドではなく、簡易シールドで微少磁場測定、特に心磁計測が可能となった。この磁気レンズの問題点としては、磁気レンズに用いたパーマロイの透磁率に周波数依存性があることである。高周波になる程、透磁率が小さくなるので磁場集束効率が落ちることになる。透磁率に周波数依存性の少ない材料を磁気レンズに用いることで、さらなる効果が得られるものと思われる。
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