研究課題/領域番号 |
11750309
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
真田 幸俊 東工大, 工学部, 助手 (90293042)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | スペクトル拡散通信 / 圧縮画像 / H.263 / 可変長符号 / 離散コサイン変換係数 / 動きベクトル |
研究概要 |
(1)研究内容および成果 画像情報の無線伝送における問題点は、標準化された画像圧縮方式のほとんどが可変長符号化技術を利用していることに起因する。可変長符号を利用すると、情報量は1/3程度まで圧縮できるが符号長が固定せず変化する。受信側では符号長がわからないため、逐次符号語を復号しながら次の符号語の先頭を探し出す。したがって、伝送誤りが起きると符合同期が失われ、再生画像にバースト的な誤りを引き起こす。そこで本研究では、可変長符号を固定長符号に置き換えることを検討した。以下の結果を得た。 ・離散コサイン変換係数を固定長符号化しただけでは従来型の圧縮方式に対して特性の差は見られなかった。 ・一方離散コサイン変換係数に対して固定長符号化を行う際に情報源の数、(=符号語の数)を減らし、誤り訂正能力を付加した場合、従来の特性より約2ー4倍の伝送効率を達成した。 ・離散コサイン変換係数の伝送個数を固定化し、情報の同期はずれを完全に防いだ場合には、劣悪な通信路上では従来型に対して特性の改善が見られた。通信路の状態が改善した場合には従来型の方が良い特性をしめした。 ・動きベクトルを固定長符号化した場合、従来型の約4倍の伝送効率を達成した。 (2)今後の検討課題 これまでの検討により、最適な画像圧縮方式は、 -変調方式 -通信路の状態 -情報源の種類 に強く依存することがわかった。また提案する圧縮方式により、受信側で以上の3つの情報を完全に把握できるようになった。一方、ソフトウェア無線の発達により、高度な適応信号処理が可能となってきている。したがって上記の3つのパラメータにより常に最適な画像符号化方式・通信方式を選択するシステムを構築することができると考えられる。
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