研究課題/領域番号 |
11750343
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
寺西 大 奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 助手 (50237004)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 音響信号処理 / パターン認識 / ニューラルネットワーク / 音響エネルギー / LVQ / 遺伝アルゴリズム / ケプストラム分析 |
研究概要 |
昨年度までの研究の結果、バンクマシンの音響信号情報を用いた疲弊札の判別手法としては、音響エネルギーパターンによる疲弊札の判別が最も有効であるとの結論を得た。本年度は同手法の実用化に向けて、3疲弊度紙幣に対する識別性能改善を目的に、次の2つの改善手法について研究を行った。 1.特徴量の選択・強調による識別性能改善 2.帯域音響エネルギーパターンを用いた識別性能改善 項目1では、音響エネルギーパターンに含まれる、識別に有効な特徴量を部分的に選択して強調することで、疲弊札の識別を高精度化する。最適な特徴量の選択および強調方法を短時間で探索するために、遺伝アルゴリズムを導入した。実測データを用いた識別シミュレーションの結果より、特徴量の選択・強調により、音響エネルギーパターンを用いた識別法の高精度化が図れ、識別用のパターンサイズも縮小でき、識別の高速化が図れることが明らかとなった。これらの成果を国際会議IJCNN2000にて発表した。 また項目2では、従来、紙幣音の全周波数帯域に対して計算されていた音響エネルギーパターンを、帯域分割された信号について求めた帯域音響エネルギーパターンに置き換えることで、音響エネルギーパターンに周波数成分情報をある程度付加して識別性能の高精度化を図った。識別シミュレーションの結果より、3つの帯域に分割した帯域音響エネルギーパターンを導入することで、疲弊札識別法の高精度化が図れることが明らかとなった。これらの成果を、電気学会論文誌上にて発表した。 上記2手法について、大量実測データに対する識別シミュレーションおよび遺伝アルゴリズムを高速に実行するために、パーソナルコンピュータおよび数値計算ソフトウェアを購入して紙幣音識別シミュレーションシステムを構築した。
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