研究概要 |
3次元構造機能メモリアーキテクチャの検討 いくつかの物体が前後に存在し奥行き情報が2つ以上存在する場合のステレオビジョン対応点探索アルゴリズムを,3次元構造機能メモリのハードウェアアルゴリズムとして実装するためのアーキテクチャについて検討した.この結果,左右カメラ独立に対応点探索を行ない,両結果を統合することで,左右のカメラから手前側の物体と奥側の物体の両者が見える場合に,どちらか片方の距離情報しか得られないといった従来のアルゴリズムの欠点を原理的に改善できることが明らとなった. 3次元構造機能メモリ構成法の検討,自律的かつ動的に再構成可能な機能メモリセル構成法の検討,およびFPGA等を用いた試作と比較評価について 種々の,入力画像の統計的特徴に対する,効率的な3次元構造機能メモリアーキテクチャの構成法について検討した結果,3次元画像計測では本質的に3次元構造の機能メモリアーキテクチャが適合すること,また,対応点探索時の演算部構成を動的に再構成可能なアーキテクチャと融合することにより,ハードウェア利用効率の面で処理性能が優れている点が確かめられた.ただし,特に自律的再構成手法では,演算部以外の制御部の回路オーバヘッドが大きく,その減少に改善の余地があることが明らかとなった. また,FPGA等の汎用部品を用いて試作する方法を検討した結果,2次元(平面)構造用のプリント基板設計手法では,複数のモジュールに分割してコネクタなどを利用して3次元回路構造を実現しようとした場合,コネクタの差込み方向などの制約により効率よく実現できないことが明らかとなった.この問題を解決するため,プリント基板の内部に半田付ヒータを埋め込み,複数の埋込型ヒータを同時に精密に温度制御して立体構造各部の同時半田付け手法を考案した結果,所望とする3次元回路構成を容易に実現可能である見通しが得られた.
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