研究概要 |
平成12年度の目的 制御の現場において、その有効性が広く認められている,アンチワインドアップ補償について,以下の課題に対し先端制御理論の立場から考察をおこなう。 〇アンチワインドアップ補償に対する新しい枠組の設定と,その性能解析 〇シミュレーションおよび実験による評価 平成12年度の実績 〇実際の制御問題における有効性という観点からアンチワインドアップ手法について検討をおこなった。そこで,船舶の減揺制御におけるワインドアップ現象の低減に問題を限定し、船体の角運動量に注目したアンチワインドアップ補償の枠組を設定した。 〇上記の枠組に基づき,アンチワインドアップ補償の定式化をおこなった。また繰り返し計算を用いた設計手法を提案し、その有効性をシミュレーションにより示した。 〇実際の制御問題における有効性を調べるために船体模型および造波水槽を用いた実験を実施した。実験において,単純な減揺制御の適用では波の大きさによってワインドアップ現象が発生すること,および提案したアンチワインドアップ補償によって減揺性能が回復されることを確認した。
|