研究概要 |
本研究では,非JIS灰(1999年4月に規格改正により,III種フライアッシュおよびIV種フライアッシュに属する)混入コンクリートの一般土木構造物への適用を目的とし,生コンクリート工場で最も需要の多い配合をベースにIII種フライアッシュを細骨材の一部に代替使用したコンクリートを生コン実機プラントで製造・管理し,実構造物施工に関する適用性を検討した。一方,IV種フライアッシュ混入コンクリートの諸性質について実験室レベルで検討した。以下に,本年度において得られた知見について記す。 1)III種フライアッシュを10および20%細骨材に代替使用したコンクリートについて,フレッシュコンクリートの経時変化は普通コンクリートとほぼ同様の挙動を示し,トラックアジテータ車による運搬時間は,60分間までであれば問題なく輸送可能である。 2)圧縮強度の変動状態は,普通コンクリートとほぼ同程度であり,高い強度発現性を有する。また耐久性および水密性についても改善および向上する。 3)現場施工についてIII種フライアッシュを10%代替したコンクリートについては普通コンクリートと同様に施工できるが,20%代替コンクリートはブリーディング水が少なく,表面仕上げがやや困難となる。 4)IV種フライアッシュ混入コンクリートは,III種のものより高性能AE減水剤の使用量を大幅に低減することができ,強度特性,耐久性および水密性は普通コンクリートよりも優れており,またIII種フライアッシュ混入コンクリートとほぼ同程度である。
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