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鋼構造物における地震時脆性破壊の発生メカニズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750422
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 構造工学・地震工学
研究機関東京工業大学

研究代表者

佐々木 栄一  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 寄附講座教員 (40311659)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード鋼製橋脚 / 地震 / 脆性破壊 / 起点 / 歪み履歴 / 破壊靭性
研究概要

本研究では,鋼構造物,特に,鋼製橋脚における地震時脆性破壊の発生要因を明らかにすることを目的とし,鋼材特性面から,地震時脆性破壊の起点となるき裂の先端の鈍さおよび地震時に鋼材が受ける塑性歪み履歴に着目し検討を行った。
鋭い先端を有するき裂を起点とする脆性破壊では,鋼素材の破壊靭性あるいは地震時の塑性歪み履歴による破壊靭性の劣化が最も重要な発生要因である.そこで,本研究では,まず鋼製橋脚の弾塑性FEM地震応答解析を行い,10%を超える大きな塑性歪み履歴が生じる可能性があること,そのような大歪みが発生する場合,歪みは引張あるいは圧縮側のいずれかに偏って変動すること等の鋼製橋脚に生じる塑性歪み履歴の特性を明らかにした.このことを踏まえて,5パターンの塑性歪み履歴,10%と5%の2つの歪みレベルを設定し,2種類の鋼材に対して塑性歪み履歴を導入後,CTOD試験により鋼材の破壊靭性の変化を調査した.その結果,鋼種により素材の破壊靭性および塑性歪み履歴による靭性劣化の程度が著しく異なることが明らかとなった.
一方,鈍い先端を有する塑性歪み疲労き裂から発生する脆性破壊に関しては、まず地震時の塑性歪み履歴により発生する塑性歪み疲労き裂がどの程度鈍い先端を有しているかを調べるために,縦リブ溶接継手試験体を用意し,3点曲げ塑性歪み疲労試験を行い、き裂を発生させ,その先端の開口変位を測定した。その結果、地震時に生じる塑性歪み疲労き裂は、先端開口変位が0.1mm以上と著しく鈍い先端を有していることが明らかとなった。次にそのような鈍いき裂から脆性破壊が発生可能性について検討するため、0.1mm程度の亀裂先端開口変位を有する塑性歪み疲労亀裂を導入した3点曲げ試験片に対し低温条件下で破壊実験を行った。その結果、鋼種により,き裂先端の鈍さに対する感度が異なり,鈍い先端を有するき裂のからの脆性破壊の発生可能性は,鋼種に依存することが明らかとなった.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 三木千壽,佐々木栄一 他: "引張および圧縮の塑性歪み履歴による鋼材の破壊靭性劣化"土木学会論文集. No.640/I-50. 165-175 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Eiichi SASAKI et al: "A Study on Causes of Brittle Fracture in Earthquake in Steel Bridge Piers From Viewpoint of Material Properties"STEEL AND COMPOSITE STRUCTURES (ICSCS'01). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 三木千壽,佐々木栄一朗他: "引張および圧縮の塑性歪み履歴による剛材の破壊靭性劣化"土木学会論文集. No.640/1-50. 165-175 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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