研究課題/領域番号 |
11750440
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
前田 健一 名古屋工業大学, 工学部・システムマネジメント工学科, 講師 (50271648)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | マイクロメカニックス / 粒状材料 / 変形 / 進行性破壊 / 変形の局所化 / 支持力 / 個別要素法 / 相互作用 |
研究概要 |
粒状材料の要素の変形・破壊挙動と粒状性地盤にコーン形状の杭の貫入・引抜き時の杭と地盤との相互作用メカニズムについて検討した。 粒状材料の要素の変形・破壊挙動については、二次元個別要素法(DEM)を用いて等方圧縮時とせん断時の非線形挙動を解析し、内部構造の発展・損失過程を観察した。解析では、円形粒子、接触粒子全てを十分大きな強度で結合しした粒子、同径の3粒子を三角形状に連結させ1つの粒子とした非円形粒子の3種類の粒状体を用いた。回転も拘束した粒子の集合体の変形は粒子自身の変形のみに依存する。非円形粒子の導入によって、構造変化に高い自由度が与えられ、実際の土のように広範な密度変化や過圧密などの応力履歴の影響を再現することに成功した。また、等方応力下の変形も粒子自体の変形のみに依存するのではなく、粒子間にせん断力が発生し滑りによる塑性変形や内部構造のせん断変形のランダム性によって等方硬化が生じることが明らかになった。等方圧縮時には働員されるせん断力は平均的には減少し、除荷時には増加することが分かった。よって、従来は分離されてモデル化されていた等方圧縮とせん断変形は粒状性内部の微細構造の安定性に着目するれば同じメカニズムで表現できることが確認された。 一方、せん断時においても安定な構造の変化は最大主応力方向に発達するが、従来は構造の安定度は滑り抵抗によるものだとされていたが粒子間の回転抵抗が発現されることで構造の安定性が増大しマクロな挙動が延性的になることが明らかになった。回転抵抗の算出にはマクロポーラ理論を適応することで定量的に算出している。 また、粒状地盤内へのコーンの貫入・引抜きについて模型実験とDEM解析を行い、相互作用、変形の局所化と進行性破壊を観察した。また、地盤内粒子接点力の伝達経路の変化から微細構造の発生・消滅について調べ、内部構造の発展則と地盤反力・支持機構との関連を示した。
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