研究課題/領域番号 |
11750446
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
山中 稔 長崎大学, 工学部, 講師 (50264205)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 都市ごみ / 焼却灰 / 廃棄物 / 沈下 / 跡地利用 / 変形 / 埋立地盤 / 力学特性 |
研究概要 |
廃棄物により埋め立てられた地盤は、一般の造成地盤などと異なり、廃棄物により造成された特殊な地盤であり、廃棄物自体の変形に伴う物理的沈下や化学的、生物学的分解による沈下等が生じ、しばしば予測以上の地盤沈下が継続する現象である。この「予測以上の沈下の継続」に関して、物性が不安定な都市ごみ焼却灰が主原因であるのではと考えた。すなわち、都市ごみ焼却灰の沈下に関する物性評価が、十分でなかったのではと考えている。 本研究は、都市ごみ焼却灰埋立地盤の跡地利用に向けて、都市ごみ焼却灰の地盤工学的性質に関する詳細な把握を行うものである。 本年度の研究により、以下のことが明らかとなった。 (1)圧縮沈下特性試験の結果より、供試体密度と圧縮指数の関係を得ることができ、圧縮性を小さくするには十分に締固める必要があることが分かった。さらに、静止土圧係数は、時間と共に減少していくことが明らかとなった。 (2)静的せん断強度は、粘着力を有しておらず、φ材料であることが明らかとなった。その強度は40゜前後であり、間隙比が大きいにも関わらず一般的な砂質土と比較して高い値を呈する。すなわち、高い支持力が期待できると言える。 (3)液状化強度は、間隙比が大きく締固め度が高くないにも関わらず、中位の液状化強度を示す。 (4)動的変形特性は、微小ひずみでも変形を生じるため、一般的な砂質土よりも変形しやすい半面、延性的な挙動を示す。 (5)遠心力載荷実験及び数値解析のいずれにおいても、都市ごみ焼却灰からなる盛土モデルは、豊浦標準砂からなる盛土モデルよりも、変形量が小さく安定性が高い。 以上のことから、都市ごみ焼却灰の地盤材料への利用という見地からは、高い支持力が期待できるが、動的変形特性が若干延性的であるために、振動荷重を受けずある程度の変形許容がある土構造物ならば、十分適用可能であると言える。また、有害物質の溶出という問題をクリアーできれば、都市ごみ焼却灰の軽量性を活かした盛土材料としても、今後活用を検討する意義は十分に有ると考えられる。
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