研究課題/領域番号 |
11750511
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
武田 浩二 熊本大学, 工学部, 助手 (80295120)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 炭素繊維 / ビニロン繊維 / 単板積層材 / 曲げヤング係数 / 曲げ強度 / 炭素繊維シート |
研究概要 |
木材と炭素繊維シートを組み合わせることにより強度・剛性の高い木質系材料を開発することを目的にした本研究であるが、2年目である今年度は、まず単板積層材(LVL)と炭素繊維シートを組み合わせた梁試験体を作製し、曲げ載荷試験を行ない繊維による補強効果を調べた。 試験体は単板積層材を梁材として使用することを想定しており、曲げ引張側(本実験では下側)に炭素繊維による補強を施すことにより部材の力学的特性の向上が狙える。単板積層材は丸太から切り出した薄い単板を積層して製作するので、製造時に最下層の単板と2枚目の単板の間に炭素繊維を挟み込むことにより所期の補強が可能となる。これに基づき試験体を作製し曲げ載荷試験を行なったが、炭素繊維シート層への接着剤樹脂の含浸が十分できず、シート層の上下の単板同士が絶縁されその部分の接着が不完全となり、部材の一体性が保持できず試験時に当該層において剥離が生じた。曲げヤング係数(MOE)は最大でも16%、曲げ強度(MOR)は最大でも21%の向上しか見られず、期待したほどの補強効果を得ることはできなかった。 そこで、シート状の繊維に替え、メッシュ状(細い繊維を隙間が空くように縦横に編んだもの)のビニロン繊維を用いて同様の試験体を作製して実験を行なった。メッシュ状のため前述のような剥離の問題はなく、部材の一体性は十分であったが、繊維の絶対量(目付け量)が少なく、曲げヤング係数(MOE)は5%以上低下、曲げ強度(MOR)は最大5%の向上にとどまり、やはり期待した補強効果を得ることはできなかった。 シート状の繊維は素材特性に優れており強度・剛性の向上に期待できるが剥離が問題になることが分かり、メッシュ状の繊維は接着性能がよく部材の一体性に優れているが目付量が少なく補強効果に制約があることが分かった。繊維種類・繊維形状により一長一短がありそれぞれの長所を生かせる方法を今後検討する必要があると言える。
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