研究課題/領域番号 |
11750553
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 昭和大学医療短期大学 |
研究代表者 |
中村 大介 昭和大学医療短期大学, 一般教養, 助手 (30300049)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 移動式手すり / 移乗 / 介助 / 便所 / 動作 / 動作解析機器 / 動作解析装置 |
研究概要 |
使いやすさは能力の状況に応じて変化するものであるが、手すりは一度設置すると容易に付け替えたりする事は難しい状況下にある。そのため取り外しが容易で、安全性に優れた手すりの開発が望まれている。 本研究課題のような人間と道具との係わりに関する研究では、ヒトの動作特性を調べて、人間と親和性のあるユニバーサルデザインを設計するといった姿勢が不可欠である。そのため、1)人が手すりを使用する場合の動作分析から、手すり使用場所と配置の関係について明らかにした上で、手すりの設置場所を特定した。その上で、2)移動式手すりの簡易モデルを試作し、その試作器の評価実験を試みた。 取り外しの可能な手すりの試作器は、手すり本体を(株)矢崎製イレクターパイプ(径30mm)で、また最も重要となる手すりと壁面との接合部に強力圧縮原理を応用した(株)イタルトービジャパン製の吸着フック(製品名:スーパーTACO)を、手すり本体6カ所に取り付けて作成した。また、壁面は吸着しやすいように光沢のある平らな市販のアクリル板を用いた。 評価実験は、壁面の鉛直方向と垂直方向の長期・短期の引張外力について設置直後と設置一月経過後にそれぞれ行った。引張荷重は、短期外力として10kg重から50kg重までの力を20秒間、長期外力として20kg重の力を10時間加えた。その結果、設定した引張外力で接合部が壁面から外れることはなかった。また、外力をかけずに壁面に設置した状態で1ヶ月後に再実験を行った場合においても、壁面から外れることはなかった。このことから、試作器が取り外しが容易で、安全な手すりである可能性が示唆された。 今後、さらなる詳細な強度実験を行い、実用化に結びつける必要がある。そのためには、1)適切な設置場所における評価実験、2)さらに長期設置による安全性の検証などが検討課題として挙げられた。
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