• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

マイクロ波吸収による高温超伝導体の磁束ピンニングに及ぼす放射線照射効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750574
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 金属物性
研究機関九州大学

研究代表者

椎山 謙一  九州大学, 工学研究院, 助手 (30243900)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード酸化物高温超伝導体 / マイクロ波吸収 / 磁束ピンニング / 放射線照射
研究概要

【序論】
高温超伝導体は核融合炉における電磁石用線材として期待されている。実用化のためにはより高い臨界電流密度Jcが要求され、そのためには超伝導体内の磁束をピンニングする必要がある。磁束ピンニングの大きさの指標としてピンニングポテンシャルU_0があり、マイクロ波吸収法を用いた磁化緩和測定により求めることが出来る。この方法での測定値の精度は非常に高いが技術的困難なためこの方法での測定例はほとんどない。本研究の目的は高温超伝導体のU_0をマイクロ波吸収法による磁化緩和測定により求め、その磁場依存性を調べることおよび、それらに対する照射効果を調べることである。
【実験方法】
試料として多結晶YBa_2Cu_3O_<7-δ>を用いた。この試料に100keVのHe^+を室温で1.4x10^<19>および2.6x10^<19>ions/m^2照射した。これらの非照射および照射試料についてマイクロ波吸収法を用いて磁化緩和測定を行った。なお、測定温度は77K、印加磁場範囲は0.026〜0.13Tである。
【結果】
磁化緩和測定の結果、マイクロ波吸収量が時間の対数に対して減少していくこと、また磁場とともにその減少率が大きくなることがわかった。Anderson-Kimの理論U_0=kT[d(R/R_0)/d(Int)](k:ボルツマン定数T:測定温度R_0:マイクロ波初期吸収量)よりU_0を求めると、その値は1.83〜10.0(非照射)、0.045〜0.10(1.4x10^<19>ions/m^2)および0.085〜0.18eV(2.6x10^<19>ions/m^2)となった。また、U_0の磁場(H)依存性が、Yeshurunの提唱する式U_0=AH^<-n>(A:定数)に従うと仮定し、nの値を求めると0.42±0.03(非照射)、0.29±0.03(1.4x10^<19>ions/m^2)および0.23±0.01(2.6x10^<19>ions/m^2)となった。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi