• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

電場および磁場によるガラス状態の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750630
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 材料加工・処理
研究機関東京都立大学

研究代表者

山登 正文  東京都立大学, 工学研究科, 助手 (40244420)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードPhysical Aging / ポリエチレン-2,6-ナフタレート / 誘電分散 / 局所秩序構造 / エンタルピー緩和 / 電場 / ガラス / 熱処理 / 磁場
研究概要

局所的分子運動に外場を作用させることによるガラス状態への影響について検討を行った.本研究では新写真システム(APS)のベースフィルムとして用いられているポリエチレン-2,6-ナフタレート(PEN)に着目した.PENはガラス転移温度直下に非常に低周波数の分子運動が存在することが知られていたが,前年度までの研究によりこの分子運動がナフタレン環の運動であることが明らかになった.さらにナフタレン環のパッキングをナフタレン環の分子運動と同程度の交番電場を印加することにより抑制できることを明らかにしてきた.
本年度は結晶化したPENフィルムにおいてエンタルピー緩和およびエンタルピー緩和における電場の影響について検討を行った.結晶化試料では急冷試料に比べてエンタルピー緩和が非常に少ないことがわかった.結晶化試料では急冷試料に比べてガラス領域が少なく,それに伴って余剰エンタルピーも減少する.しかしながら実際のエンタルピー緩和量は結晶化度の変化に比べて著しく減少した.これは結晶の存在に伴いガラス領域が質的に変化したことを意味している.
交番電場の印加によるエンタルピー緩和への影響は急冷試料の場合とは異なった.急冷試料の場合には熱処理初期で大きな抑制効果が見られたが,結晶化試料では優位な差は見られなかった.これは結晶が存在することによりガラス領域が変化したことによるものと思われる.エンタルピー緩和の抑制はナフタレン環の運動の効果であった.つまり結晶化試料中のガラス領域では,すでにナフタレン環の運動が抑制されるような構造が形成されているものと考えられる.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 山登正文: "ポリエチレン-2,6-ナフタレート(PEN)のphysical agingに対する電場効果II"高分子学会予稿集. 49. 453 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 山登正文: "ポリエチレン-2,6-ナフタレート(PEN)のphysical agingによる構造変化"高分子学会予稿集. 49. 2019-2020 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Masafumi Yamato: "Effect of Applied Field on Physical Aging of Polymer"Memoirs of Graduate School of Engineering Tokyo Metropolitan University. 49. 34 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Masafumi Yamato: "Effect of Applied Field on Physical Aging of Poly (ethylene-2,6-naphthalate)"2000 international chemical congress of pacific basin societies. MACR798-MACR799 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 山登正文、木村恒久 伊藤栄子: "ポリエチレン-2,6-ナフタレートの誘電緩和挙動に及ぼすTg以下の熱処理の影響II"Polymer Preprint Japan. 48. 934 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 山登正文、木村恒久、品川幸雄、橋本斉和: "ポリエチレン-2,6-ナフタレート(PEN)のphysical agingに対する電場効果"Polymer Preprint Japan. 48. 3745-3746 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi