研究課題/領域番号 |
11750638
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
奥村 圭二 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (50204144)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | アルミニウム合金 / 金属蒸気 / アルミニウム熱還元 / 酸化亜鉛 / マグネシア / 還元率 / ガス吹き込み / 浸漬ランス |
研究概要 |
本年度においては、アルミドロスとZnO含有電気炉ダストに着目し、これらを用いて、ZnOをAlで還元し、発生したZn蒸気を直接溶融アルミニウム中に吹き込み、Al-Zn合金を製造するプロセスの開発を試みた。 1)酸化亜鉛およびマグネシアのアルミニウム熱還元実験 酸化亜鉛粉末またはマグネシア粉末およびアルミニウム粉末を化学量論比で混合し、等方静水圧プレスで圧密体(5mmφ×5mmL)を熱天秤を用いて加熱還元した。雰囲気はアルゴンとし、流量は150Ncm^3/minとした。 a)酸化亜鉛のアルミニウム熱還元 ZnOのAlによる還元反応は次式で表わされる。 4ZnO(s)+2Al(l)=3Zn(g)+ZnAl_2O_4(s) 3ZnAl_2O_4(s)+2Al(l)=3Zn(g)+4Al_2O_3(s) 酸化亜鉛のアルミニウム熱還元による亜鉛の蒸発は、1000K以上で起こることがわかった。 b)マグネシアのアルミニウム熱還元 マグネシアの還元反応は次式の反応過程となる。 4MgO(s)+2Al(l)=3Mg(g)+MgAl_2O_4(s) 3MgAl_2O_4(s)+2Al(l)=3Mg(g)+4Al_2O_3(s) 反応開始温度は1400Kで、Mg蒸気を生成することが分かった。 2)酸化亜鉛のアルミニウム熱還元により発生した金属蒸気の溶融アルミニウム中への吹込み実験 アルミナ製浸漬ランス内に酸化亜鉛-アルミニウムペレットを装入し、アルゴンキャリアガスとともに生成した亜鉛蒸気を溶融アルミニウム中に吹き込んだ。実験後のペレットの質量減少量から計算したペレットの還元率を求めた。以下に結果を示す。 a)ZnOのAlによる還元反応を利用したAl-Zn合金を製造するプロセスを提案した。 b)ZnOのAlによる還元反応によりZn蒸気を発生させることができた。 c)発生したZn蒸気をAl浴中に直接吹き込むことにより、Al中のZn濃度が増加した。 d)Al浴中のZn濃度は、ペレットの還元反応温度が高いほど高くなり、Znの吸収効率も高くなった。
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