研究課題/領域番号 |
11750678
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
宮尾 敏広 神奈川大学, 工学部, 助手 (90312090)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 水の光分解 / w / oエマルション / Pt / TiO_2 / 陰イオン性界面活性剤 / 非イオン性界面活性剤 / 水素生成 |
研究概要 |
本研究は、有機相中に界面活性剤によって微小な水滴が分散した逆ミセルを反応場として、水を光還元する新規な光触媒反応系の構築を目的とした。本研究で用いたw/oエマルション系では、生成した水素および酸素ガスを水相から有機相に分離することによって逆反応を防止できる可能性がある。本年度は、昨年度作成および購入した石英製光触媒反応器、光源、ガスクロマトグラフおよび既存の閉鎖循環系反応装置を用いて実験を行った。昨年度の検討で高い水素生成活性が認められた、非イオン系界面活性剤のNP-6(ヘキサオキシエチレンノニルフェニルエーテル)をミセル形成に用い、主に界面活性剤の濃度と添加水の濃度が反応に与える影響を検討した。その結果、界面活性剤分子と相互作用を有する水分濃度域に於いて水素生成速度に極大値が見られた。また、軽水の代わりに重水を用いて光照射を行ったところ、軽水素の生成はほとんど認められず重水素が選択的に生成したことから、有機溶媒ならびに界面活性剤ではなく添加した水が選択的に還元されることが分かった。さらに、石英製の反応器を用いた場合、パイレックス製の反応器を用いた場合よりも水素生成速度が減少することから、ある程度以上短波長の光を用いた場合界面活性剤の還元反応が優先的に起こるために、水の還元反応が妨げられるものと考えられる。この現象は陰イオン性界面活性剤のAOT(ビス2エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)を用いた場合にも認められ、ミセル形成の状態によって、水の光還元反応が大きく変化することが明らかとなった。
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