研究課題/領域番号 |
11750764
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松本 幸三 京都大学, 工学研究科, 助手 (90273474)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | シラシクロブタン / ペルフルオロアルキル / ロジウム触媒 / ポリシラシクロブタン / フルオロポリマー / 開環重合 / ポリカルボシラン |
研究概要 |
本研究では、フッ素ポリマーとケイ素ポリマーの両方の特性を生かした新しい機能性材料の開発を目指し、フルオロアルキル基をケイ素上に有するシラシクロブタンモノマーの合成、重合、および生成ポリマーの性質に関して検討を行った。得られた成果を以下に示す。 (1)ジエチルエーテル中-78℃で1,1-ジクロロシラシクロブタンとヨウ化ペルフルオロアルキルの混合物に2等量のメチルリチウムを作用させると、1-メチル-1-ペルフルオロアルキルシラシクロブタンが得られることを見いだした。また、同様に1-クロロ-1-フェニルシラシクロブタンとヨウ化ペルフルオロアルキルの混合物に1等量のメチルリチウムを作用させると、1-フェニル-1-ペルフルオロアルキルシラシクロブタンが得られることを見いだした。 (2)1-メチル-1-ペルフルオロアルキルシラシクロブタンは、RhCl(PPh_3)_3を触媒として用いると100℃で重合し含フッ素ポリカルボシランを与えるが、同条件で1-フェニル-1-ペルフルオロアルキルシラシクロブタンは、全く重合しないことがわかった。溶媒は、テトラヒドロフランが適しており、1,4-ジオキサンやトルエン、ベンゼン等は、重合の進行を著しく阻害することが明らかとなった。また、白金やパラジウム等の遷移金属には、触媒活性がないことがわかった。 (3)含フッ素ポリカルボシランは、ヘキサフルオロベンゼン等のフッ素系溶媒やジエチルエーテルに高い溶解性を示した。しかしながら、クロロホルムやトルエン、ベンゼン等の汎用の無極性有機溶媒には不溶であった。また、生成したポリマーのガラス転移温度は、-37℃であり、極めて柔軟なポリマーであることが明らかとなった。さらに、ポリマー薄膜と水との接触角は、97゜であり、極めて疎水性の高いポリマーであることがわかった。
|