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異方性液体(液晶)で膨潤した高分子ゲルの物性

研究課題

研究課題/領域番号 11750779
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 高分子構造物性(含繊維)
研究機関京都大学

研究代表者

浦山 健治  京都大学, 化学研究所, 助手 (20263147)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード高分子ゲル / 液晶 / 膨潤 / 液晶相転移 / ポリマーネットワーク
研究概要

高分子ゲルの異方性液体(液晶溶媒)中での膨潤挙動を調べることを目的とし、ポリブタジエンゲルを数種の液晶溶媒で膨潤させ、平衡膨潤度を温度を変数として測定した。測定には偏光顕微鏡を用い、系の相挙動も同時に観察した。用いた液晶の種類により、平衡膨潤の規模に大きな差がみられたが、以下の共通な性質が見い出された。(1)ゲル内部の液晶の相転移温度は外部の純液晶よりも約1℃程度低下する。(2)ゲル内外で液晶の相が異なる温度領域(ゲル内部はネマチック相、ゲル外部は等方相)では、平衡膨潤度は温度によらずほぼ一定に保たれる。(3)液晶の相転移温度近傍で、平衡膨潤度は温度変化に対し、規模は小さいながらも不連続に変化する。
(1)については、ゲル内部に取り込まれている液晶の体積分率が液晶の種類によって大きく異なる事実に基づいて考えると、相転移温度の低下度はゲル網目による単なる不純物効果では説明できない。ゲル内部で液晶richな相が形成されるようなミクロ相分離構造などがその理由として推定されるが、現段階では推測の域を出ない。(2)については、液晶溶媒の相が異なっていることにより、ゲル内外での液晶溶媒の流出入が妨げられていると考えられる。(3)については、液晶溶媒がネマチック相-等方相転移することにより、ゲル網目に対する親和性が不連続的に変化したことに起因すると考えられる。不連続変化が小さいのは、ネマチック相が本質的にポリドメイン構造であるために巨視的には溶媒の異方性効果は小さく抑えられることに原因があると思われる。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.De Sarkar et al.: "Swelling be havior of poly (butadiene) gels in liquid crystal solvents"Liquid Crystals. 27・6. 795-800 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] K.Urayama et al.: "Phase Behavior of Nematic Liquid Crystal in Polybutadiene Networks"Chemical Physics Letters. 287. 342-346 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] De Sakar et al.: "Swelling Behavior of Poly(butadiene)Gels in Liquid Crystal Solvents"Liquid Crystals. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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