研究概要 |
平成11年度においては二次デブリ雲の捕捉方法について検討を行い,ある程度耐熱性に優れたポリスチレンプレートがデブリ捕捉材料として適切であると判断した.平成12年度においてはこのデブリ捕捉材料を用いて,板厚2,3,4mmのAl2024板材に対して1.5km/sから4.9km/sの範囲での衝突実験を二段式軽ガス銃を用いて行い,回収した破片から二次デブリ雲の質量分布ならびに飛散角度分布の作成を行った.低速度領域では大きな破片が十数個程度発生し,飛散角度が小さいことを示した.一方,高速度領域では,小さな破片が数百個オーダで発生し,飛散角度も大きく広がることを示した.また,速度計測用センサーを複数組作成し,選択的に一部の二次デブリの速度計測を行った.この計測された速度と二次デブリ(破片)がデブリ捕捉材料中に潜り込んだ深さ情報から,速度と深さとの関係を表した較正データベースを構築できることを示した. また,3次元SPH法を用いて二次デブリ雲の発生ならびに飛散に関する数値解析を行い,衝突速度ならびに板形状に応じて二次デブリ雲の運動エネルギーの分散化の検討を行った.
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