研究課題/領域番号 |
11760049
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
村田 芳行 岡山大学, 農学部, 助教授 (70263621)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | イオンチャネル / 塩ストレス / 乾燥ストレス / 原形質膜 / タバコ培養細胞 / シロイヌナズナ / 孔辺細胞 |
研究概要 |
高等植物の耐塩機構において、細胞レベルで、カリウム・ナトリウムイオンバランスの維持、個体レベルでの、水の蒸散の制御は、その中心的役割を果たしており、これらの制御には、原形質膜のカリウムチャネルが深く関与している。また、その原形質膜カリウムチャネルの制御には、カルシウムイオンが関与している。本研究では、タバコ培養細胞およびシロイヌナズナ孔辺細胞を材料として、以下の成果を得た。 1 タバコ培養細胞を材料として、塩ストレスによって細胞内に蓄積するプロリンと細胞内カリウム・ナトリウムイオンバランスとの相関を調べ、負の相関が得られ、プロリンの蓄積は、細胞内のイオンバランスの崩壊、つまり、バランスを維持するためのカリウム・ナトリウム輸送に深く関与していることが明らかになった。(Soil.Sci.Plant Nutr.46;257-263、投稿準備中) 2 細胞内のカリウム・ナトリウムイオンバランスの維持に重要な役割を果たしている原形質膜カリウムチャネルは、細胞外のカルシウムに強く制御されている。このカルシウムによる制御を詳細に調べるために、原形質膜でのカルシウム結合挙動を、塩ストレス適応細胞と非適応細胞とで測定し、比較した。その結果、非適応細胞において、ナトリウムによって解離しやすかったカルシウムが、適応細胞においては、ナトリウムによって解離しにくくなっていた。(Plant Cell Physiol.46;1286-1292) 3 アブシジン酸誘導の気孔の閉口には、細胞内のカルシウムの上昇が必須である。シロイヌナズナ孔辺細胞を材料として、この細胞内カルシウムの上昇を媒介する原形質膜カルシウムチャネルを同定し、また、アブシジン酸によって産生が誘導される過酸化水素によって、このカルシウムチャネルが活性化されることを明らかにした。(Nature 406;731-734)
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