研究概要 |
本研究では,まず二酸化炭素固定能を有するPseudomonas diminuta由来リンゴ酸酵素遺伝子を獲得することを目指した.リンゴ酸酵素遺伝子をクローニングするためにまず本酵素のアミノ酸配列を調べることを試みた.現在までのところN末端アミノ酸配列10残基(H_2N-TDKMTPQAAL)が明らかとなった.現在,内部アミノ酸配列解析を試みている.そこで,アミノ酸配列解析と平行してショットガンクローニング法ならびにPCR法を行った.ショットガンクローニング法では,形質転換体が現在のところ得られていない.PCR法では,他生物種由来リンゴ酸酵素間で相同性の高い部分からPCRプライマーを設計することによりPCR増幅を行った.その結果,630塩基対の増幅断片が得られた.この増幅断片をプラスミドベクターに組み込み,大腸菌を形質転換し,このDNA断片の塩基配列を解析した.次に,これをプローブとしてサザンハイブリダイゼーション解析を行った結果より,Pst Iを用いてサブゲノムライブラリーの作製を行うことを決定した.今後は,リンゴ酸酵素遺伝子の獲得を目指し,まずサブゲノムライブラリーの作製を行い,コロニーハイブリダイゼーションにより目的遺伝子を含むクローンの選抜,遺伝子の塩基配列解読を試みる予定である.
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