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ウナギの性分化を支配する生態・環境因子と生理機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11760140
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関北里大学

研究代表者

千葉 洋明  北里大学, 水産学部, 講師 (50236816)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードウナギ / 性分化 / 環境 / 生殖腺 / 攻撃行動 / ステロイドホルモン / 脳 / 神経ペプチド / 個体群密度 / なわばり行動 / 行動生態 / 卵巣
研究概要

ウナギの性分化に影響を及ぼす環境要因とそのメカニズムを明らかにするため、本年度は個体群密度に伴う社会的ストレスの影響に加えて栄養条件(天然餌料と人工餌料)等の複合因子の影響も併せて検証するとともに、性分化に及ぼす影響を内分泌系(脳神経ホルモン-下垂体ホルモン-腺ホルモン系)を中心とした生理学的側面から調査した。
天然餌料(アカムシ)と人工餌料を与え、市販の60cm角形ガラス水槽で飼育した群と屋外に4トンの大型水槽を用いて粗放飼育(低密度、天然餌料投与、無換水)を行ったところ、屋外水槽の粗放飼育群でのみ80%以上(15尾中12尾)の高率で雌個体が得られた。このことから、ウナギの性分化には、様々な環境要因(餌、密度、水質等)がウナギの行動生態の発現と関連して複合的に作用していることが示唆された。
ビデオを用いた行動観察から、成長段階における攻撃行動は性分化期の体長15cmの個体群で最も活発になり、その後は成長に伴って低下した。ストレスの指標である血中コルチゾル量は上記の攻撃行動の変化と並行して、体長13〜15cmの性分化期で高く、それ以後は低値で推移した。このことから、群内の闘争によって生じるストレスがウナギの性分化に何らかの影響を及ぼしている可能性が示された。その他のステロイドについては、血中量および生殖腺でのステロイド合成酵素の免疫組織化学から、性分化には関与しないものと考えられた。
脳での神経ペプチドの免疫組織からは、生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の免疫陽性ニューロンの数が、前述の攻撃行動が活発になる性分化期以降、中脳の視索前核で急激に増加した。このことから、GnRHは生殖腺の性分化やなわばり行動に関与している可能性が示された。現在、その他の神経ペプチドのコルチコトロピン放出因子や成長ホルモン放出ホルモンとの関連を検討中である。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Chiba et al.: "Development and Differentiation of Gonadotropin Hormone-Releasing Hormone in the Japanese eel"General and Comparative Endocrindogy. 114. 449-459 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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