• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

環境が魚類の生物時計におよぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 11760141
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

飯郷 雅之  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (10232109)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード生物時計 / メラトニン / 松果体 / 光 / 温度 / 酸性環境 / 魚類
研究概要

1.培養松果体からのメラトニン分泌サーカディアンリズムにおよぼす光の影響
恒暗条件下で培養したアユ松果体に対して様々な時刻に6時間の光照射を行い,メラトニン分泌リズムの頂点位相を指標に生物時計の光パルスに対する位相変位を測定し,位相反応曲線を描いた.その結果,主観的暗期前半の光パルスは生物時計の位相後退を,主観的暗期後半の光パルスは生物時計の位相前進を引き起こすが,主観的明期の光パルスは効果がないことが判明した.
2.培養松果体からのメラトニン分泌サーカディアンリズムにおよぼす温度の影響
培養アユ松果体を5-35℃の様々な温度で培養し,メラトニン分泌サーカディアンリズムを指標に魚類松果体に存在する生物時計の温度補償性について検討した.その結果,5℃においては明暗条件下でメラトニン分泌の日周リズムが観察されたが,恒暗条件下でサーカディアンリズムは観察されなかった.10-30℃の範囲では,メラトニン分泌は明暗条件下では日周リズム,恒暗条件下でサーカディアンリズムを示し,その周期は温度の上昇とともに短くなった.その周波数のQ_<10>は1.056と算出され,温度補償性が成立していることが判明した.35℃ではアユ松果体はただちにメラトニン分泌を停止した.また,恒暗条件下,20℃で培養したアユ松果体に10℃または30℃の温度パルスを与えると,10℃パルスは効果なかったが,30℃パルスは有意な位相の後退を惹起した.
3.培養松果体からのメラトニン分泌サーカディアンリズムにおよぼす酸性環境の影響
培養アユ松果体をpH6.0または6.5で培養し,メラトニン分泌サーカディアンリズムを指標に魚類松果体に存在する生物時計におよぼす酸性環境の影響について検討した.その結果,どちらのpHにおいてもメラトニン分泌は直ちに減少し,恒暗条件下でサーカディアンリズムは観察されなかった.

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 飯郷雅之: "魚類の日周リズムの形成機構に関する研究"日本水産学会誌. 65. 617-620 (1999)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Sanchez-Vazquez,F.J.,Iigo,M.,Madrid,J.A.,Tabata,M.: "Pinealectomy does not affect the entrainment to light nor the generation of the circadian demand-feeding rhythms of rainbow trout."Physiology and Behavior. 69. 455-461 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Mizusawa,K.,Iigo,M.,Masuda,T.,Aida,K.: "Light-dark cycle-dependant oscillation of arylalkylamine N-acetyltransferase 1 mRNA levels in rainbow trout retina."Neuroreport. 16. 3473-3477 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Amano,M.,ligo,M.,Ikuta,K.,Kitamura,S.,Yamada,H.,Yamamori,K.: "Roles of melatonin in gonadal maturation of underyearling precocious male masu salmon."General and Comparative Endocrinology. 120. 190-197 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 飯郷雅之: "摂餌と生物時計,「魚類の自発摂餌-その基礎と応用-」"田畑満生 編,厚生社恒星閣. 9 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] J.A.Madrid,F.J.Azzaydi,M.Martinez,S.Zamora,F.J.Sanchez-Vazquez(飯郷雅之訳): "自発摂餌と成長,「魚類の自発摂餌-その基礎と応用-」"田畑満生 編,厚生社恒星閣. 17 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 飯郷 雅之: "魚類の日周リズムの形成機構に関する研究"日本水産学会誌. 65. 671-620 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi