研究課題/領域番号 |
11760227
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
野々村 賢一 国立遺伝学研究所, 実験圃場, 助手 (10291890)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | イネ / 動原体 / レトロトランスポゾン / 染色体 / 人工染色体 / 繰り返し配列 / 組み換え抑制 |
研究概要 |
本研究では単子葉植物で最小のゲノムサイズをもつイネを用いて、染色体機能に必須な動原体領域に関する解析を行った。イネの核ゲノムに由来する数百kbpから数Mbpの巨大DNA断片を保持している酵母人工染色体(YAC)あるいはバクテリア人工染色体(BAC)のライブラリーから、イネの第5染色体の動原体領域に対応する複数のクローンを選抜し、各クローンを670kbpにわたって整列化した。この整列化地図の片端で、イネの動原体に局在して動原体機能に重要な役割を果たしている可能性の高いタンデム型繰り返し配列RCS2が100kbpを越えるクラスターを形成しており、この地図がイネ第5染色体の動原体領域の片側をカバーしている可能性が示唆された。その周辺320kbpには同じく動原体局在配列であるRCE1が分布しており、RCS2とともに動原体機能への関与が示唆された。また地図の全域にわたってgypsy型レトロトランスポゾン様配列が多数分布していることが、本研究で明らかとなった。今回得られた整列化地図の周辺では、遺伝的組み換えが抑制されていることや蛍光in situハイブリダイゼーションの結果から、この領域が機能的な動原体である可能性が極めて高いと考えられた。この結果から、単子葉植物であるイネの動原体配列は双子葉植物のシロイヌナズナと構造がよく似ていることが示唆された。現在は動原体として機能する可能性の高いYACあるいはBACクローンをそれぞれ1つずつ選び、植物用のマーカー遺伝子を組み込んで、イネ人工染色体として機能するかどうかを検定中である。
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