研究課題/領域番号 |
11770025
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
松林 太朗 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (10304883)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 細胞外ATP / P_2-プリン受容体 / 細胞内情報伝達系 / I_K / PTK / PLC / P_<2^->プリン受容体 / I_<K(ACh)> / DHP系薬剤 / パッチクランプ法 |
研究概要 |
モルモット単離心筋にホールセルパッチクランプ法を適用して心室筋IKにおける細胞外ATPの作用について検討した。その結果、細胞外ATPはP2Y受容体および百日咳毒素非感受性G蛋白を介してIKを増大させた。細胞外ATPはisoprenaline(1μM)もしくはTPA(100nM)によるIKの増大反応に対して付加的に作用したため、PKAやPKCは関与していないと考えられた。H-7存在下でも反応が認められ、この点からもPKCの関与は否定的であった。次に、G蛋白の効果器としてPLCの関与を検討した。Neomycin 500μMのpreincubationでPLCを抑制するとα刺激であるフェニレフリンによるIKの増大反応は消失したがATPによるIKの増大反応には影響を与えなかった。このことは本反応にはPLCが関与していないことを示唆する。さらにATP-γSやokadaic acidを細胞内投与した場合、ATP wash時のIKの減衰過程は遅延した。この結果はリン酸化反応の関与を示唆する。IK増大反応はgenistein存在下では有意に抑制されたが、daidzeinではほとんど影響をうけなかった。さらにチロシン脱リン酸化阻害剤のdephostatinの細胞内投与によってATP wash時のIKの減衰過程は遅延した。これらの結果から、P2Y受容体刺激によるIKの増大反応におけるチロシンリン酸化機序の関与が示唆された。
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