研究課題/領域番号 |
11770045
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
天野 託 広島大学, 医学部, 助手 (10294547)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ドーパミン / メタアンフェタミン / 薬物依存 / 逆耐性 / 感受性 / 精神分裂病様症状 / パッチクランプ / 腹側被蓋野 |
研究概要 |
平成11年度に腹側被蓋野ドーパミンニューロンではドーパミンに対し感受性亢進が起こっていることを報告した。本年度(平成12年度)は、感受性亢進はドーパミンサブタイプであるD1、D2およびD3レセプターのいずれにおいて起こっているのかを、スライス標本を用い、パッチクランプ法により検討を行った。 1.Wistarラット生後7日齢よりMAP(5mg/kg/日、s.c.)を連続5日間投与しする。コントロール群として同用量の生理的食塩水(生食)を同様に投与した。 2.最終投与より5日後にエーテル麻酔の後に断頭し、氷冷下に腹側被蓋野より急性単離した細胞を用いる。 3.パッチクランプ法により、目的細胞にホールセル記録を行い、電気生理学的手法で、腹側被蓋野ドーパミン細胞を同定し、ドーパミンD1およびD2レセプターアゴニストを投与した。 4.D2 agonistのtalipexoleは生食群よりもMAP投与中止5日後群が大きな過分極を引き起こした。 5.D1 agonistのSKF38393およびD3 agonistのPD128907は生食群もMAP投与中止5日後群においても膜電位に影響を及ぼさなかった。 6.D1 agonistのSKF38393とD2 agonistのtalipexoleの同時投与は、talipexole単独よりもさらに大きな過分極を引き起こし、生食群よりもMAP投与中止5日後群がさらに大きな過分極を引き起こした。 以上より、MAP投与中止5日後において、腹側被蓋野ドーパミンニューロンではドーパミンD1及びD2レセプター両者に対し感受性亢進が起こっている事と、D3レセプターが存在していないか存在しても機能していない事を明らかにした。
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