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GPIアンカー型GFPトランスジェニックマウスによるGPIアンカー生合成系の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11770118
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関大阪大学

研究代表者

近藤 玄  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40243258)

研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードGPIアンカー / EGFP / トランスジェニックマウス / 蛋白精製 / 顎下腺 / 腺性カリクレイン / 精巣 / 遊離 / 上皮組織 / 頂端部局在化 / 外分泌膜 / 分泌
研究概要

グリコシルフォスファチジルイノシトール(GPI)は、アルカリフォスファターゼやThy-1等を代表とするGPIアンカー型蛋白質を細胞膜上につなぎ止めるのに必須の糖脂質である。一方、いくつかのGPIアンカー型蛋白質は、細胞膜上にとどまるばかりでなく、細胞外に放出されることは知られているが、その遊離メカニズムや生理的意義はよくわかっていない。我々は、生体内におけるGPIの動態を解明するため、GPIアンカー型に改変した蛍光蛋白質EGFP(EGFP-GPI)をレポーターとして作成し、これを導入したトランスジェニックマウス家系を樹立した。このマウスでは、上皮系組織においてEGFP-GPIの頂端部局在化がみられ、また、膵臓・顎下腺・精嚢等の外分泌腺および精巣において、EGFP-GPIの体液中への遊離が認められた。そこで、本年度は、GPIアンカー型蛋白質遊離に関わる因子の同定を試み、以下の結果を得た。
1)顎下腺組織より、抽出液を調整し、EGFP-GPI発現細胞からのEGFP-GPIの培養液中への遊離を指標に、GPIアンカー型蛋白質遊離因子の精製を、陰イオン交換、疎水性相互作用、ゲルろ過液体クロマトグラフィーにて行った。その結果、新規の腺性カリクレイン様蛋白が、同定された。しかしながら、この蛋白は、EGFP-GPIのみならず、膜貫通型EGFP(EGFP-TM)に対しても遊離活性を示す、また、GPIアンカー型蛋白の一種である胎盤型アルカリフォスファターゼ(PLAP)を遊離しないことから、真のGPIアンカー型蛋白質遊離因子としては、否定的であると考えられた。
2)精巣組織より、抽出液を調整し、EGFP-GPIおよびPLAPのTritonX-100可溶相から水溶相への転換を指標にGPIアンカー型蛋白質遊離因子の精製を、陰イオン交換、ConAアフィニティー、ゲルろ過液体クロマトグラフィーにて行った。まだ、部分精製の段階であるが、いくつかの性質が判明した。(1)おそらく、膜結合型蛋白である。(2)Ca依存性の酵素活性がある。(3)塩基性蛋白である。(4)予想分子量が60-70kdである。(5)精子形成の開始とともに酵素活性が上昇する。(6)代謝産物が、PLC切断残基を認識する抗CRD(cross-reactive determinant)抗体に反応しない。(7)EGFP-TMに対しては、遊離活性を示さない。
現在、この精巣におけるGPIアンカー型蛋白質遊離因子の精製をさらに進めている。

報告書

(2件)
  • 2000 実績報告書
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kawamoto,S.: "A novel reporter mouse strain that expresses enhanced green fluorescent protein upon Cre-mediated recombination."FEBS Lett.. 470. 263-268 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Takeda,J.: "Conditional gene targeting and its application in the skin."J.Dermatol.Sci.. 23. 147-154 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Yamamoto Y.: "Myelin-associated oligodendrocytic basic protein is essential for normal arrangement of the radial component in the central nervous system myelin"Euro. J. Neurosci.. 11. 847-855 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] kondoh G.: "Easy assessment of ES cell clone potency for chimeric development and germ-line competency by an optimized aggregatipn method"J. Biochem. Miophy. Methods.. 39-3. 137-142 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Nakano Y.: "Accumulation of murine amyloid β42 with a gene-dosage dependent manner in PS1 "knock-in mice"Euro. J. Neurosci.. 11. 2577-2581 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] kondoh G.: "Tissue-inherent fate of GPI revealed by GPI-anchored GFP transtenesis"FRBS Lett.. 458-3. 299-303 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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