研究課題/領域番号 |
11770157
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
森 勇 福井医大, 医学部, 助手 (80283167)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 細胞性免疫 / インフルエンザ / 脳炎 / 中枢神経系 |
研究概要 |
細胞傷害性T細胞によるウイルス排除機構は以下の3点に集約される。 (1)パーフォリンによるウイルス感染細胞傷害 (2)FAS/FASリガンド・システムを介するウイルス感染細胞傷害 (3)インターフェロンγによる抗ウイルス作用 今回、脳内ウイルス排除に於けるパーフォリンの重要性を探るために、パーフォリンノックアウトマウス(Perforin-/-)を用い、インフルエンザウイルス脳内感染後のウイルスの時間的空間的分布を正常マウス(Perforin+/+)と比較した。Perforin+/+に於いては感染14日までにウイルス感染ニューロンは排除された。Perforin-/-に於いてウイルス感染ニューロンは感染35日までみとめられたが、感染49日には消失した。感染35日に観察されたウイルス感染ニューロンはTUNEL陽性を呈し、アポプトーシスに関係した細胞死を来していることが判明した。また、共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ、この時点でのウイルス感染ニューロンは、ニューロンの輪郭は保っているものの、既に多数のアポプトーシス小体に分断化していることが明らかとなった。Perforin-/-に於けるウイルス排除遅延は、ウイルス脳内早期排除に於けるパーフォリンに依存した機序の重要性を示唆するが、その他のウイルス排除機構の存在をも意味する。感染後のFAS,FASリガンドの脳内発現については現在検討中である。
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