研究課題/領域番号 |
11770239
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
渥美 達也 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20301905)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | プロトロンビン / ループスアンチコアグラント / 抗リン脂質抗体症候群 / 血栓症 / モノクローナル抗体 / エピトープ / ホスファチジルセリン / ELISA / 抗プロトロンビン抗体 / 抗リン脂質抗体 |
研究概要 |
申請者は上記研究課題において、aPS/PT ELISAを樹立し、APSや他の自己免疫疾患での頻度と血栓症との相関を明らかにした。すなわち抗プロトロンビン自己抗体と血栓症との関連はアッセイ法に依存しており、ホスファチジルセリンと結合したプロトロンビンに新たに出現したクリプティックエピトープと自己抗体が反応する可能性を考えた。このプロトロンビンの構造変化は、プロトロンビンと酸化プラスチックとの相互作用ではおこらない点において、クリプティックエピトープの表出ということに関して類似した特性をもつβ2GPIの構造変化とは異なっている。また、英国・聖トーマス病院との共同研究により、このaPS/PTは従来英国白人においてLAと相関するとされていたHLAクラスII遺伝子のうち、DQB1^*0301/4-DQA1^*0301/2-DRB1^*04との相関の責任抗体であることを示した。 また、マウスをヒトプロトロンビンで免疫し、ホスファチジルセリン-プロトロンビン複合体に反応する5つのモノクローナル抗体を得た。このうち1クローン(229G)のみは、プロトロンビンをELISAプレートに直接固相化しても反応し(aPT)、またウエスタンブロットでも陽性となったので、プロトロンビンの状態にかかわらず反応するいわゆる「通常の」モノクローナル抗ヒトプロトロンビン抗体であった。これに対して、のこりの4クローンは、aPT陰性、ウエスタンブロット陰性であり、あたかもヒトの自己抗体(aPS/PT)のような性質であった。すなわち、ホスファチジルセリンに結合したプロトロンビンは構造変化して、このときあらわれるエピトープが少なくとも存在することが明らかとなった。しかもこのモノクローナルaPS/PTは、著しく強力なLA活性を有していた。
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